三重県 港区 千代田区 東京 銀座 有楽町 日本橋 渋谷

なのです。この真珠塔は大正時代の大博覧会に、三重県の真珠王が出品したもので、なくなったわたしの父がそれを買いとった

ことです。天気のいい日でした。社の用事で、港区の屋敷町をあるいていた時です。両がわとも長いコンクリート塀のつづい

、どこともしれず、はこびさられていたころ、港区の南のほうの、焼けあとの原っぱにかこまれた、さびしい場所を、パトロール

記者、小林少年の三人は、自動車に乗って、おなじ千代田区内になる明智探偵事務所へ、いそいだのですが、そのころは、もう

「おじさんにも、わからないね。化けものだよ。いま東京じゅうをさわがせている、えたいのしれない怪物だよ。」

「えッ、東京じゅうをさわがせているって？」

たちは、まだ知らないだろうね。だが、あいつは、東京のほうぼうにあらわれて、いたずらをしているんだよ。いや、いたずらばかり

、じつにふしぎな出来事にぶっつかった。そして、やっぱり、この東京に「透明人間」がいるんだと、考えないではいられなくなっ

おこったのです。まったく目に見えない透明な人間が、東京のどこかに、かくれているのです。あいては空気のようなやつ

その日は、東京じゅう、どこへ行っても、人の集まるところでは、おそろしい空気男の

東京じゅうの宝石商が、ガラスだなやショーウィンドーに錠まえをとりつけました。美術

のこともなく、おわりましたが、透明怪人は、まだ東京のどこかにかくれているのです。そして、つぎのえものを、ねらっ

、こちらには、いくらも人がいたんだ。いま東京じゅうを、さわがせている、大怪物を、きみは、とらえようと思えば

にひきあげ、そこの一室に透明怪人捜査本部をもうけて、東京全都にわたる、大がかりな活動をはじめたのです。黒川記者も、警視

の係長がいます。名刑事がいます。それに東京じゅうの警察署が力をあわせているのです。きっと助けだしますよ。」

言っておどかす、あの気持ちを大きくしたようなものです。東京じゅう、日本じゅうの人を、バアと言って、おどかしたかったのですね

気づいたのは、いまから十日ほどまえのことだ。銀座をあるいているとね、いきなりドーンと、ぼくのからだに、ぶっつかったやつ

をはたらいた。百万円の首飾りをぬすんだんだよ。銀座の大宝堂を知ってるだろう。有名な宝石店だ。ゆうべ、お客さまがみな

へ帰ったら見てごらん。「前代未聞の怪事件、空気男銀座にあらわる」というのだ。

たとえば、銀座通りで、多くの人が目に見えない人間に、ぶっつかったという話

きみたち、有楽町のガードの下に、クツみがきがならんでいるのを知ってるだろう。あの

日曜日のことでした。木下少年は、おかあさんといっしょに、日本橋のデパートへ出かけました。おかあさんが洋服地をお買いになる、おとも

ないでもいいように、おしえておくが、この電話は渋谷の公衆電話だよ。おれのかくれがから、まるではんたいの方角まで、わざわざ