天空の魔人 / 江戸川乱歩
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は、そんなことをいって、ぼくらをおどかすんだろう。東京の子どもは、山の中のことを、なんにも知らないと思って、
よく太った、りっぱな人です。トキワ館にとまっている東京の客のようでした。
「きみたち、東京からきているんだね。わたしも東京だよ。この温泉は、しずかでいいね。きみたち、いつまでいるの
「きみたち、東京からきているんだね。わたしも東京だよ。この温泉は、しずか
白犬の事件があった夜、野天ぶろで知りあいになった東京からの客と、その友だちふたりです。
野天ぶろで知りあった人は、東京の自転車製造会社の重役で、三谷さんというのでした。ふたりの友だち
「ぼくたち三人は、あす東京へ帰るよ。べつに、巨人がこわくて、逃げだすわけじゃないがね。
、ここへきたときからの予定なんだ。あさって、東京に、どうしても出なければならない会があるのでね。」
そのあくる日の午後、三谷さんたち三人は、東京へ出発しました。そして、その晩のことです。前代未聞の大事件が
矢倉温泉の駅から、東京の方に近い第一番めの駅は、横目駅で、そこに、
近くに、大きな別荘を建て、その中へかざるために、東京から、たくさんの美術品を、矢倉駅へ送ったのです。値打ちにして、
のつかまれているところを見せれば、こわくなって、早く東京へ帰るだろうと、思ったのでしょう。」
ている。明智先生は、いい弟子を持たれたなあ。東京には、こんなかしこい子どもがいるかと思うと、いなか署長は顔まけじゃ。
美術品をはこびだし、待たせておいたトラックにつみこみ、すぐに東京の方へ、出発するというわけです。
た。すると、きょうの昼まえに、あの三人組が、東京で、警視庁の刑事たちにつかまったのだ。
に、本署に連絡して、非常線をはってもらった。東京の警視庁へも報告した。すると、きょうの昼まえに、あの三
とできないということじゃ。ちょうど、その三人づれの東京の客が、あの日の昼間に帰っていった。帰ったと見せかけて