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いっぽう、アメリカでは、ニューヨークの大病院の、もっとも進歩した機械と、外科部長の、世界に名

円盤は、ドイツの都ベルリンにもあらわれました。フランスのパリからも、円盤の飛ぶのを見たという無電がはいりました。イギリスに

このキカイは、一年ほどまえ、フランス人が発明して、パリのこうがいで、飛んで見せたものです。その写真が日本の新聞にものっ

とアメリカにあらわれたばかりでなく、こんどは、ソビエトの都モスクワの空に、七つの円盤がとんだのです。そして、それがモスクワの郊外

に、七つの円盤がとんだのです。そして、それがモスクワの郊外の、どこかに着陸して、中から、トカゲ怪人があらわれたこと

のように、早くとべるのですから、大阪にでも、名古屋にでも、そのほか、どこの町にだって、あらわれることができるのです

、東京湾のほうから銀座の上を通り、虎の門、青山、明治神宮の上空を飛んで、世田谷区にはいり、それから、甲州街道ぞいに、八王子市の方向

のほうへ、もどっていったのか、それとも、本州を横だんして、日本海のほうへ飛びさったのか、そのどれかに、

かぎりません。飛行機のように、早くとべるのですから、大阪にでも、名古屋にでも、そのほか、どこの町にだって、あらわれる

まず、日本とアメリカにあらわれたばかりでなく、こんどは、ソビエトの都モスクワの空に、七つの円盤がとんだのです。そして、それが

。しかし、宇宙怪人は日本ばかりじゃない。アメリカにも、ソビエトにもあらわれている。あんたのいうような、こどもだましの手品で、世界じゅう

鳩なんかでなくて、無線操縦で円盤をとばせた。ソビエトでは、円盤のうわさを、まきちらしたばかりで、すぐに宇宙怪人のすがたを

のと、おなじような「空とぶ円盤」が、アメリカのニューヨーク市の空にあらわれたというのです。いや、そればかりではありません。

から、警官の服と帽子が、ひとそろい。たぶん、東京か横浜の、どこかの古着屋から、ぬすみだしてきたのでしょう。

、直径五メートルもある大円盤の一つが、神奈川県、丹沢山と塔ガ嶺の中間、きこりさえはいったことのない、大森林の中へ

にデカデカと、その記事がのりましたが、円盤は、丹沢山から消えたまま、なんのおとさたもなく、はねのある大トカゲの怪物も

「円盤って、あの丹沢山へおちた円盤ですか。そして、それはいったい、どこにあるのです。」

「やっぱり丹沢山の、もっとおくのほうの、ふかい森の中へ、位置をかえたのです

「それはこうですよ。あの円盤が、丹沢山の中へおちた、よくよく日のことです。ぼくは、ひとりぼっちで、たんぼ道

、聞かせてくれました。北村さんというのは、丹沢山の円盤の中に、ひと月とじこめられていた、あの青年です。ですから、

「きみは、丹沢山のきこりの松下君だね。」

、金に目がくれて、大うそついたでがす。丹沢山の中へ空とぶ円盤なんか、おっこちたんじゃねえ。その中からコウモリのはね

わけは、あとでいいます。宇宙怪人にさらわれて、丹沢山へつれていかれたことも、そこの円盤の中でくらしたことも、

、うずくまっていたこともあります。またあるときは、後楽園野球場のスコア・ボールドの上に、ほおづえをついて、ねそべっていたこと

いれようというのですから、こちらでもあいつをとらえて、上野の動物園のオリの中へ、とじこめてやりたいですね。なにか、がんじょうな大きな

上野公園の五重の塔のてっぺんの、あのヤリのような鉄棒に、ひとりの少年がつかまっ

だ。百円札を二十枚くれたんだ。そして、上野公園の塔のてっぺんへ、のぼったんだ。おらあ木のぼりの名人だからね。

「さっき、ここの空を、五つの円盤が千葉のほうへ飛んでいくのを、ごらんになったでしょう。あれがぼくの

平野少年は、小学校の六年生で、おうちは、世田谷区のはずれの、さびしいところにありました。平野君のおうちのそばに、

上を通り、虎の門、青山、明治神宮の上空を飛んで、世田谷区にはいり、それから、甲州街道ぞいに、八王子市の方向にむかったということ

させるようなニュースしかつたえることはできませんでした。世田谷区の上空を通ったことはわかっているのですが、それからさきは、

新聞やラジオはいろいろな、そうぞうをつたえていました。世田谷区を通りすぎたあと、ひじょうな高空にのぼって、見えなくなってしまった

道を歩くのがすきなのですが、その日も、世田谷区のはずれの、ひろいたんぼ道を、ブラブラ歩いているうちに、日がくれ

を飛んで、世田谷区にはいり、それから、甲州街道ぞいに、八王子市の方向にむかったということでした。その通りみちの、町々では、

しまって、だれにも見ることができなかったのです。八王子市は、その方角で、いちばん大きな町ですから、警察も新聞社も、てぐすねひい

やがて、自動車は、千代田区にはいり、明智探偵事務所の前にとまりました。ベルをおすと、リンゴ

と、明智探偵と、小林少年は、自動車をとばして、江東区の虎井博士邸にいそぐのでした。

ある土曜日の午後、平野少年は、おとうさんにつれられて、銀座に近い大きな映画館で、着色の漫画映画を見ました。そして、映画館を

銀座通りに出て新橋駅のほうへ歩いていきました。銀座通りのショウウインドウには、もう電灯がついて、ネオンの広告も、かがやいて

すこし散歩しようというので、ふたりは銀座通りに出て新橋駅のほうへ歩いていきました。銀座通りのショウウインドウに

銀座通りは、いつものように、たいへんな人通りでした。平野少年は、ウッカリ

二つ三つ四つ五つ、ひじょうなはやさで、銀座通りをよこぎって、西のほうへ飛んでいます。平野一郎少年は、

銀座の人通りの中で、親子が空を見あげて、さもおどろいたように、

と、とまってしまい、みんなが、空を見あげました。銀座じゅうの何千何万という人が、いっしゅんかん石にでもなったよう

つぎへと、つたわったものですから、さあ、たいへんです。銀座の人あしが、パッタリと、とまってしまい、みんなが、空を見あげまし

。」といっているうちに、五つの円盤は、銀座の空をよこぎって、たちまち、見えなくなってしまいました。

気がつくと、銀座通りの屋根という屋根には、黒い人かげがウジャウジャとうごめいていました

とおとうさんとは、もとの場所にボンヤリとつったったまま、銀座はじまっていらいの、この大さわぎをながめていましたが、いつまでそうし

でした。その通りみちの、町々では、いたるところで、銀座とおなじようなさわぎがおこったらしく、ラジオは、そのことをくわしく報じて

個の空のクラゲのような円盤は、東京湾のほうから銀座の上を通り、虎の門、青山、明治神宮の上空を飛んで、世田谷区にはいり

こんどは、外国のできごとです。このあいだ、銀座の空をとんだのと、おなじような「空とぶ円盤」が、アメリカの

にいろいろなことが、おこりました。その一つは、銀座の大デパートの屋上の怪事件でした。

四つ、五つ、おお、やっぱり五つです。いつか銀座の空をとんだときと同じです。それが、千葉県の方にむかって、

の少しもない夕がたでないと、こまるのです。さいしょ、銀座の空に、五つの円盤があらわれたときも、風のない夕がたでし

は、口々にわめきながら、あるいは数寄屋橋のほうへ、あるいは日比谷のほうへ、つなみのように、なだれをうってかけだしました。でも

も、とっくに、空とぶ円盤に気づいていました。有楽町にたちならぶ、大新聞社の屋上には、おおぜいの新聞記者が、空をながめ

あらわれなかったというのです。円盤の速度から考えて、八王子の上を飛ぶころは、まだ、空に、うすあかりがあったはずです

新聞記事は、日本じゅうをわきたたせました。ことに、東京の人たちは、空とぶ円盤を見たのですから、そのさわぎは、

に残っているのではないでしょうか。そして、いまごろは東京のどこかの町へ、しのびこんでいるというようなことは、ないでしょう

それから、東京の空を飛んだ円盤は、五つだったのですから、あとの四

にも、すがたをあらわしません。まるで、あのさわぎは、東京じゅうの人が、みんなそろって、おそろしい夢を見ただけではないか

、それから、警官の服と帽子が、ひとそろい。たぶん、東京か横浜の、どこかの古着屋から、ぬすみだしてきたのでしょう。

『さては、きみは、そんな日本人の変装をして、東京の町へ、まぎれこむつもりだな。そして、なにをしようというのだ。

てもらい、よく日、電車の駅まで歩いて、やっと、東京へかえってきました。円盤のことも、怪人のことも、だれに

それよりも、はやく東京に帰って、警視庁にうったえ、新聞社に知らせ、怪人が日本人に変装

、東京の町のどこかに、まぎれこんでいる。いや、東京とはかぎりません。飛行機のように、早くとべるのですから、大阪に

をかぶった、人間と、おなじ服をきた怪物が、東京の町のどこかに、まぎれこんでいる。いや、東京とはかぎりません

はいきませんでした。銀仮面の飛行怪人は、この東京の空にあらわれたのです。いよいよ、なにか、おそろしいことが、はじまるの

それからのちも、怪物は、東京のほうぼうの町に、すがたをあらわしては、空へ逃げさりました。それ

人の意見をのせましたが、「たぶん、怪人は、東京の人をこわがらせるために、自分のすがたを、見せびらかしているのだろう

ある日、東京の国立博物館から、いちばんだいじな国宝の仏像が、消えてなくなりました。

怪物を、とらえようとしたのです。明智探偵は、その東京での相談の席に、たびたび呼ばれて、意見をきかれました。

、アメリカの警察から、数名の係官が、飛行機で、東京へ飛んできましたし、日本の警察官も、アメリカへとびました。

小さな動物ではありません。よほど大きなやつです。しかし、東京の町のなかに、サルがいるはずはないのです。いったい、なにものが

ところが、そのよく朝、東京じゅうの人をアッと言わせるような、ふしぎなことが、おこりました

日の夕刊に、大きな写真入りでのったものですから、東京じゅうの人が、そのさわぎを知って、びっくりしてしまいました。その

、東京に帰ってきたのですが、そのとちゅうはるかに東京の町が見えはじめたころ、目のまえの空中に、みょうなものが

、ヘリコプターにのって、神奈川県のほうをまわって、夕がた、東京に帰ってきたのですが、そのとちゅうはるかに東京の町が見えはじめ

ある日、東京の新聞社の写真部員が、空からのけしきを、写真にとるために、

は、どうすることもできません。ただ、できるだけ早く、東京について、応援を、もとめるほかはないのです。

、くやしいけれども、どうすることもできません。ただ、東京の本社へと、いそぐばかりです。

おそろしい夢を見たような気持ちでした。しかし、やがて、東京の町の上にさしかかると、ふたりは、やっと、声が出るようになり

…。八ぴきいたね。宇宙怪人が、八ぴきも東京にいるなんて、だれも知らないんだからね。」

たいへんでしたが、よく日、この記事と写真を見た東京都民のおどろきは、ことばでは、言いつくせないほどのものでした。

いつかは、宇宙怪人のむれで、東京の空が、まっ黒になるかもしれない。そして、地球のさいごが来る

では、空とぶ円盤はどうしたのです。あれは東京じゅうの人が見ている。あの円盤も、なにかのキカイじかけだった

ぼくは五羽の伝書鳩を、くんれんしたのです。東京のこうがいの森の中から、千葉県の山の中まで、五羽の伝書

いれようというのですから、こちらでもあいつをとらえて、上野の動物園のオリの中へ、とじこめてやりたいですね。なにか、がんじょう

を、かくしてある場所を、発見したのだ。麹町に、草ぼうぼうの焼けあとが、まだそのままで残っている。その広っぱの

と、あの五個の空のクラゲのような円盤は、東京湾のほうから銀座の上を通り、虎の門、青山、明治神宮の上空を飛んで

「ここは、東京湾と隅田川のさかいめの水の底だよ。先生は鉄きんコンクリートの家を

。かれは、水底のコンクリートのへやに逃げこみ、潜航艇で、東京湾へのがれようとしたのですが、潜航艇のキカイが、こわされていること

に、腰かけていたこともあります。あるときは、隅田川の乗りあい船のかたすみに、うずくまっていたこともあります。またある

のですが、その屋敷は、よく知っていました。隅田川の川口にちかい、小さな森にかこまれた、ふしぎな洋館でした。

隅田川の川口ちかくは、工事の多いところですが、そのあいだに、まるで、切りはなさ

「ここは、東京湾と隅田川のさかいめの水の底だよ。先生は鉄きんコンクリートの家をつくって

ことも、本で読んだこともありません。しかも、隅田川の入り口に、こんな大きなやつが、およいでいるとはまるで夢のような

「きみ、ここは隅田川の入り口だよ。あんな大きなさかなが、すんでいてたまるもんか。」

円盤です。円盤です。空とぶ円盤が、あらわれました。隅田川の船の人たちが見つけて、あんなにさわいでいるのです。」

まわりは、数十人の警官が、とりまいている。また、隅田川には、水上警察の汽艇が、川上と川下に、いくそうも、見はり

博士邸のうらの隅田川から、火山のふんかのような大きな火の柱が、空たかくふきあがった