大阪 上野の動物園 千代田区 杉並区 東京 銀座 上野 日本橋 麹町 新宿

三週間ほどのちのことです。お話かわって、東京と大阪に店をもっている日本でも一流の大宝石商、株式会社宝玉堂の大阪の

もっている日本でも一流の大宝石商、株式会社宝玉堂の大阪の店から、二十三個のダイヤモンドを、東京の店へ、もっていかなければ

したり、盗まれたりしては、たいへんです。そこで大阪の店の支店長次席の野村という人が、じぶんで持っていくことにし

うしろから、おおぜいついてきます。警察では、一方、上野の動物園に電話をかけて、豹などをとりあつかうのになれた人を、いそいで

名探偵明智小五郎の事務所は、一年ほどまえから千代田区にあたらしくたった麹町アパートという高級アパートに、移っていました。

へ、向かっていきます。新宿をすぎ、中野をすぎ、杉並区にはいりました。あたりは森や畑の見える、さびしい場所です。

それは、杉並区にこんな森があるのかしらと、びっくりするような、深い森でした。

豹が、東京の町の中の、屋根の上をはっているなんて、夢にも考え

事件は、つぎの日の新聞に、でかでかとのせられ、東京じゅうの人を、ふるえあがらせました。

それを考えると、東京都民は、おちおち、ねむることもできないのでした。

警官が残って見はりをつづけましたし、このことを、東京じゅうの警察に知らせて、非常線がはられたのですが、なんの

株式会社宝玉堂の大阪の店から、二十三個のダイヤモンドを、東京の店へ、もっていかなければならないことがおこりました。

から、三週間ほどのちのことです。お話かわって、東京と大阪に店をもっている日本でも一流の大宝石商、株式会社宝玉堂

「いや、わたしは、けっして、あやしいものじゃありません。東京タクシーの運転手です。きょうは徹夜の番で、麹町のへんを流してい

銀座の怪事件

それから一週間ほどたった、ある夕がたのことです。銀座通りの有名な美術商、美宝堂の陳列室は、美術品を見る客

銀座通りを歩いていた人たちが、なだれをうって逃げだしました。

美宝堂の前から百メートルほどのあいだ、あのにぎやかな銀座街も、まったく人通りがとだえ、電車や自動車もとまってしまいました。

そのひろびろとした銀座通りの夕やみの中を、金色にかがやく一ぴきの豹が、ゆうゆうと歩い

て、豹などをとりあつかうのになれた人を、いそいで銀座へよこしてくれるようにたのみました。殺してしまうよりも、生きたまま

銀座を歩いていた青年たちのうち冒険ずきな人たちは、その警官隊

豹はいつのまにか、銀座を遠くはなれて、さびしい町にさしかかっていました。商店はなくなって、

あってから三日めのことです。またしても、銀座通りの商店に、恐ろしいことがおこりました。こんどは美術商でなくて

近所の店は、あわてておもての戸をしめますし、銀座を歩いていた人たちも、宝石商の前から逃げだし、そのへんいったいは

ひげのじいさんが歩いてきたんだろう。それから、銀座の美術商から逃げだした豹は、築地の西洋館の塀の中へ、とびこん

「いつか、黄金豹が銀座の美術商にあらわれたとき、豹はみんなに追われて、築地のネコ

しかし、きみが、この犬をつかったのは、銀座の美宝堂の美術品陳列所から歩きだしたときと、日本橋の江戸銀行

美宝堂の事件では、夜の銀座通りを、長いあいだ、警官に追われて、走らなければならなかった。

一どは黄金豹が、銀座の宝石商の応接間に逃げこんだまま、消えうせたとき、もう一どは、園田

うしろから、おおぜいついてきます。警察では、一方、上野の動物園に電話をかけて、豹などをとりあつかうのになれた人を、

日めの午後のことです。こんどは、黄金豹は、日本橋の江戸銀行にあらわれました。

の美宝堂の美術品陳列所から歩きだしたときと、日本橋の江戸銀行にあらわれたときだけだった。

園田君のおうちは、麹町六番町の、しずかなやしき町にあり、明智探偵事務所からも、そんな

小五郎の事務所は、一年ほどまえから千代田区にあたらしくたった麹町アパートという高級アパートに、移っていました。

、身をひそめました。そして、自動車をとめたまま、麹町アパートの明智探偵事務所の窓を、じっと見まもっているのでした。

ん。東京タクシーの運転手です。きょうは徹夜の番で、麹町のへんを流していますと、ひとりの紳士が、ここの横丁にとまっ

をまがりながら、だんだん、さびしい方へ、向かっていきます。新宿をすぎ、中野をすぎ、杉並区にはいりました。あたりは森や畑の