大井川 木曽駒ヶ岳 浜松 東北地方 恵那山 東京 落合川

笹本が、「一廻りして来たい。大井川の発電所に世話焼で使ってくれる口ができた」

そして今、十数年後、木曽駒ヶ岳、恵那山などの山によって距てられる、天龍河畔の鉄道工事場で、今度

より先に行ってないと、あそこを越されたら、もう浜松から太平洋ですからね。冗談じゃない。もう兼山の丁場の先辺りを、ゴロゴロ

暗くて蒸し暑く息苦しかったりした。米の値が上がって、東北地方では、稲苗を植付けるか植付けないかに、「この年は蕨根や

そして今、十数年後、木曽駒ヶ岳、恵那山などの山によって距てられる、天龍河畔の鉄道工事場で、今度は叔母から

遅生れの八つで、東京育ちの子供には、この登校は体力に応え過ぎた。したがって、一日

「これは、今度東京へ帰ったら、何とかしましょうね」

、子供たちが可愛想じゃないの。タアちゃんだっても、東京の方がいいなあ、なんかって言ってるのよ」

空気は頭にいいのかなあ。こいつあうかつには、東京へ帰られねえぞ。子供たちのためにね。だがお前が今言った

何でも、東京で一度嫁に行ったが、姑との折合が悪くて、四つか

もっとも、「東京から女中が来る！」という噂が立った時の、小林飯場の動揺

た、林田は、ハーモニカを吹き出すのであった。それは東京音頭であった。

て、たとえば頬被りをとるところを、帯を解くとか、東京音頭の代りに、伊那音頭を吹くとかして、冬の夜のメリ

そこは、東京からか、または伊那盆地から、いきなり飛び込んで来た、観光客には、

この深い谿谷にも、東京の夜店で売っているのと同じ、白色レグホンの、かえったばかりの雛

死んだ、という知らせを受け取ったのは、木曽川の落合川の発電所で働いている時であった。