軽井沢 茗荷谷 伊豆 江戸 長崎 市ヶ谷 神田

お出迎えにこれまでまいりましたのは、丹那、田代、軽井沢、畑、神益、浮橋、長崎、七ヶ村の者十一名にござりまする」

畑村の境から茗荷谷、多賀谷、それから地蔵前。法輪寺で昼食して、鎮守八島神社に参詣

酒井家の領地巡検使という役目を初めて承わり、飛地の伊豆は田方郡の諸村を見廻りの初旅というわけで、江戸からは若党一人と

伊豆は田方郡の諸村を見廻りの初旅というわけで、江戸からは若党一人と中間二人とを供に連れて来たのだが、箱根

純之進は江戸を立つ時に、先輩から注意されて来ているので。うッかり甘い

腹合せ。今までの石持染小袖の田舎づくりと違って、ズッと江戸向きのこしらえであった。

「江戸で掘出し物は、古道具屋でも、あさらねば得られぬが。こちらで

用所神田竪大工町の御納屋に奉公に出ていて、江戸馴れている上に、丹那小町と呼ばれた美人なので、村の若者

は、丹那、田代、軽井沢、畑、神益、浮橋、長崎、七ヶ村の者十一名にござりまする」と丹那の庄屋が一同を代表

た。しかるに翌日は田代村を巡検して、それから長崎村に廻り、ここの吉左衛門という庄屋の家に一泊したが、

た。三島明神の一の鳥居前から、右に入って、市ヶ谷、中原、中島、大場と過ぎ、平井の里で昼食。それから二里

お霧は最近まで、御青物御用所神田竪大工町の御納屋に奉公に出ていて、江戸馴れている上に