南画を描く話 / 中谷宇吉郎
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もう一昨年のことであるが、その頃まだ伊東で病後の静養をしていた私のところへ、津田青楓さんから、或る
見せられるから」と言われたので、慌ててしまいこんで伊東へ逃げ帰った。
つける必要があるし、その上省略がなかなかむつかしい。おだやかな伊東の冬を火燵にあたりながら、顕微鏡写真を眺めては、結晶の特徴を考え
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描きさえすればよいわけである。ところがそのうちにそろそろ北海道の早い木枯が吹き始める頃になった。写生をするにも野趣のある草花
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平井さんは、その後間もなく九州へ帰って行ったが、暫くして手紙と小さい小包とが届いた。手紙
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て、判を作ったらどうだといって、丁度その頃札幌へ来ていた篆刻家を紹介してくれた人があった。それは平井
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或る日驪山荘の秦さんのところで、秋田のきりたんぽだの雪菜だのというものを、津田さんと二人で御馳走に
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なり始めると、どうにも我慢が出来なかった。なまじっか昔金沢で中村皓さんの『名墨墨色図鑑』などを見せてもらって、その
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もらうことである。以前から、東京への往き帰りに、時々仙台で下車しては、小宮さんのところで一泊して休ませてもらっ
経たぬというのに、大胆にもすっかり道具を持って仙台へ乗り込んだ。その時は家族のものも皆一緒だったので、子供たち
書斎の床の間にかけて、一人で眺め入った。そしたら仙台の秋が近々と蘇って来た。鵯の来る高い欅の梢はすっかり
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の人はその方に気をとられるらしい。もっともいつか東京から或る有名な先生と、聡明をもって鳴るその奥さんとが来られて
誰かに賛を入れてもらうことである。以前から、東京への往き帰りに、時々仙台で下車しては、小宮さんのところで一