ワシントン 北海道 札幌 大阪 京都 前橋 東京

ところには、三泊だけして、御別れして、ワシントンへ行くことにした。忙しい中ではあったが、そのうち二晩は

それにまた無下に断り切れない性質だったもので、到頭北海道まで引っ張り出されて、この厄を蒙ったわけである。当時まだ三十四歳くらい

札幌でこの騒ぎがあった昭和十五年の年は、それで湯川さんの名前が

雷の観測から帰ってみたら、湯川さんは元気で大阪へ帰ったそうで、安心した。画帖には、歌が書いてあった

て、渡米するという寸前、京都で会った。それは京都によくある灼きつけるような暑い日の午後であった。二階の方々の

の高級科学研究所から招かれて、渡米するという寸前、京都で会った。それは京都によくある灼きつけるような暑い日の午後であっ

造詣が深く、従って湯川さんは、子供の頃から、京都随一の書家について、字を習ったというような家庭教育を受け

も、非常な不便を忍んで、大分長い間、ここから京都まで通っていた。阪大の助教授時代は、もちろんこの家から通ってい

に、夏休みにかかった。ところが、その夏、私は前橋へ雷の観測に出かけることになっていた。それで丁度いいという

た。それが、私が訪れた日の前日かに、東京の司令部から電話があって、いよいよよろしいということになったのだそう