食魔 / 岡本かの子

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地名一覧

大阪

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母親の素性を僅に他人から聞き貯めることが出来た。大阪船場目ぬきの場所にある旧舗の主人で鼈四郎の父へ深く帰依し

京極

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その頃、京極でモダンな洋食店のメーゾン檜垣の主人もその一人であった。このアメリカ帰り

僕は賑かなところで死にたい」彼はそれをもって京極の裏店に引越した。美しい看護婦と、気に入りのモデルの娘を定まった

佐久間町

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の腸にまで染みている木の実の匂いがひとりでにした。佐久間町の大銀杏が長屋を掠めて箒のように見える。

鞍馬

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では摘草の一家族が水ぎわまでも摘み下りている。鞍馬へ岐れ路の堤の辺には日傘をさした人影も増えている。境遇

ニューヨーク

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にしていた。彼は客の誰彼を掴えてはニューヨークの文士村の話をした。巴里の芸術街を真似ようとするこの街は

鴨川

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檜垣の主人は、鼈四郎を連れて、鴨川の夕涼みのゆかから、宮川町辺の赤黒い行灯のかげに至るまで、上品や下品

壬生寺

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た。鼈四郎はこれからどちらへと訊くと、夫妻は壬生寺へお詣りして、壬生狂言の見物にと答えた。鼈四郎は揶揄し

愛宕山

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になった。表通りの店は人に譲り邸宅を芝の愛宕山の見晴しの台に普請し、蛍雪館の名もその方へ持って行った。

京都

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京都の由緒ある大きな寺のひとり子に生れ幼くして父を失った。母親

が始り出すと、彼はほとんど毎日家に居なかった。京都の市中や近郊で催されるそれを漁り尋ね見物して来るのだった

友は死んだ。店の旧取引先か遊び仲間の知友以外に京都には身寄りらしいものは一人も無かった。東京の伯母なるものに問合す

、埋葬も終えて、序にこの巨都も見物して京都に帰ろうとする一ヶ月あまりの間に、鼈四郎はもう伯母の擒と

京都に一人残っている生みの母親、青年近くまで養ってくれた拓本の老職

食べると近来にない美味であった。それまで鼈四郎は京都で呼び付けられていた与四郎の名を通していたのだったが、

続け合っている。はじめて気の付くのは、いつぞや京都の春で、二回会ったきりの画家と歌人夫妻のいった言葉だ

巴里

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誰彼を掴えてはニューヨークの文士村の話をした。巴里の芸術街を真似ようとするこの街はアメリカ人気質と、憧憬による誇張に

就き夫人は早速に答えず、先ず彼等が外遊中、巴里の名料理店フォイヨで得た経験を話した。その料理店の食堂は、扉

四郎は味見をしてみるのに血生臭いことはなかった。巴里の有名な鴨料理店の家の芸の一つでまず凝った贅沢料理に

松江

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といった、季節外れの蟹を解したり、一口蕎麦を松江風に捏ねたりして、献立に加えた。ふと幼いとき、夜泣きして

東京

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壊すには極端な反撥が要った。それ故、一般に東京のモダンより、上方のモダンの方が調子外れで薬が強いとされ

やるものが見付からないので困った。そうそう伯母さんが東京に一人いる。これは無くならないでまだある。遠方にうすくぼんやり見える。これ

知友以外に京都には身寄りらしいものは一人も無かった。東京の伯母なるものに問合すと、年老いてることでもあり葬儀万端然るべく

希望から運んで来たのであったが、鼈四郎は東京のその伯母の下町の家に落付き、埋葬も終えて、序にこの巨

その遺骨を携えて鼈四郎は東京に出て来た。東京生れの檜垣の主人はもはや無縁同様にはなっているようなものの菩提寺

その遺骨を携えて鼈四郎は東京に出て来た。東京生れの檜垣の主人はもはや無縁同様にはなっ

がな弛まなかった。「あなたも東京で身を立てなさい。東京はいいところですよ」といって、鼈四郎の才能を鑑検し、急ぎ

伯母の説得は間がな隙がな弛まなかった。「あなたも東京で身を立てなさい。東京はいいところですよ」といって、鼈四郎

しまった。ずるずるべったりに伯母の望む如く、鼈四郎は、東京居住の人間となり逸子を妻と呼ぶことにしてしまった。そして檜垣

京橋

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に行く荒木家蛍雪館のある芝の愛宕台と自宅のある京橋区の中橋広小路との間に相当の距離はあるのだが、彼は