高台寺 祇園 知恩院 叡山 鞍馬 京都

の愚しき勇猛が悔いられて、その夜は心静かに高台寺の下を歩く。

した角の茶亭の白けた灯を右に見て、高台寺の方へ歩いて行く。

ツ下の通りを南に向いて歩いて行く。上の高台寺そのものをも入れて、すべて此の辺りは下河原町になって居るのである

も、夜なので暗く静かにひそまり返って、東側の高台寺は高い石段の奥深く、更に又この静かな町からも遠く離れて眠って居る

ではあったが、別にこちらを怪しむ風もなく、高台寺さんの門だと言い棄てて行き過ぎる。此の辺はもと一帯に寺の境内で

で、左へ曲って、今度は高台寺下の通りを再び祇園の方へ引返す。

提灯のみが明るく、少しは静かになった風である。知恩院へはいる横の門は、昼間に引換えて人通りも無く、まるで大きな洞の口

まで戻って来ると、折から小春日の夕日を受けた叡山が、ぽか／＼と如何にも暖かそうな色をして居るので、つい

一乗寺村を歩いて、それから秋晴の八瀬大原、帰りに鞍馬へ登って山端の駅まで戻って来ると、折から小春日の夕日を受け

でいきれ返るというが、私はいつも夏か秋にのみ京都へ来るので、その春の雑沓を知らない円山公園へ、此の社を

に過ぎよう。妙な事をいい出すようであるが、此の京都の町の古い家などによくある、ふちを象牙で飾ったりした重々しい