青山 小石川 茗荷谷 江戸 赤坂 下谷 宇都宮 深川 浅草 東京 蔵前 神田 千駄ヶ谷 新宿 渋谷

ているので、その晩のうちにその噂が新宿から青山の方まで一面にひろまってしまいました。

旗本が住んでいたのですが、二年ほど前から小石川の茗荷谷の方へ屋敷換えになって、今では誰も住んでいない

住んでいたのですが、二年ほど前から小石川の茗荷谷の方へ屋敷換えになって、今では誰も住んでいないので

慶応元年六月十五日の夜は、江戸に大風雨があって、深川あたりは高潮におそわれた。近在にも出水

五年まえから奉公しているんだそうですが、ちっとも江戸の水にしみねえ女で、どうみても山出しですよ」

「あれは江戸の夏のものですよ。固練りのいいのを貰ったのがあります。息つぎ

八月はじめの朝、わたしが赤坂へたずねてゆくと、半七老人は縁側に薄縁をしいて、新聞を読ん

いう話はたびたびありました。明治になってからも、下谷に雷が落ちたときに、雷獣を見つけて捉まえたということを聞き

見たのはおかんという下女であった。かれは宇都宮在の生まれで、子供のときから日光附近の大雷に馴れているの

「おかんは日光、重吉は宇都宮、おなじ国者だな。女は二十三、男は二十一。よし、わかった

月十五日の夜は、江戸に大風雨があって、深川あたりは高潮におそわれた。近在にも出水がみなぎって溺死人がたくさん

（例）浅草三好町

そのなかで、浅草三好町の雷が尾張屋という米屋の蔵前に落ちて、お朝という

と、近来は雷が鳴らなくなりましたね。だんだんと東京近所も開けてくるせいでしょう。昔はよく雷の鳴ったもんですよ。

そのなかで、浅草三好町の雷が尾張屋という米屋の蔵前に落ちて、お朝という今年十九の娘を殺した。重吉という

神田三河町の半七は、子分の庄太からこの報告をうけて首をかしげた。

の若い方々は御存知ないかも知れませんが、今日の千駄ヶ谷の一部を俗に新屋敷と唱えまして、新屋敷六軒町、黒鍬町、仲町通り

おぼえています。なんでも六月の末でした。新宿の新屋敷……と云っても、今の若い方々は御存知ないか

が出来あがっているので、その晩のうちにその噂が新宿から青山の方まで一面にひろまってしまいました。

ね。ははははは。子分の善八がそこらを駈けまわって、新宿の裏に住んでいる九助という蛇捕りを探し出しました。蛇や蝮を

てから、おもよとお大という二人の若い女を渋谷で引き挙げました。殺されたのはおとくという女で、おもよ

、訳なしに埒が明きました。三人の隠れ家は渋谷のおさん婆という女の家でした。この婆がまた悪い奴で、