箕輪の心中 / 岡本綺堂
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んした。なんの五千石君とねよ……。五百石や千石はおはぐろ溝へ流す白粉の水もおなじこと、百萬石でも買はれ
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つてゐる通り、家のおふくろがむかし御奉公をした番町の御屋敷の殿樣のおたのみで、この間からおあづかり申してゐる此の
委しいお話もしませなんだが、わたくしはその昔番町のお屋敷に御奉公して、藤枝の殿樣にはお乳をあげた
お時 それ、番町の……。
十吉 むゝ、番町の殿樣かえ。
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唄※ふりし昔の大磯も、江戸の廓のよし原も、ながれは同じ隅田川、ちり浮く花を友として、
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向島の木母寺。平舞臺の下手へよせて、藁ぶき屋根の茶店あり。軒にあづま屋
。所々に櫻の立木、花盛りの體なり。正面には木母寺の境内を見る。
六助 えゝ、惡く洒落れるぜ。木母寺か長命寺か。
安念 木母寺でござる。
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耳にも入つて、ひと間住居を申付けらるゝか、あるひは甲府勝手をいひ渡されうも知れぬと、組中でも專ら噂する。
無理もないことでござりますが、たとひ座敷牢でも甲府詰でも、お命にさへ障りがなければ、また御出世の時節が
ゐる。事によると、支配頭よりの沙汰として甲府詰を申渡されうも知れぬ。して、そのやうなことを誰から
、その面白い夢も些との間で、おそかれ早かれ座敷牢か、甲府勝手か、おまへとも辛い別れをせねばなるまい。
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僧 今日は朝から湯島神田下谷淺草の檀家を七八軒、それから廓を五六軒まはつて來ました
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向島の木母寺。平舞臺の下手へよせて、藁ぶき屋根の茶店あり。
角助 御覽の通り、向島も今が花盛りでございますから、江戸中の者がみんな出かけてまゐります
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安念 お寺は駒込吉祥寺でござる。
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安念 お寺は駒込吉祥寺でござる。
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麹町番町、藤枝外記(五百石の旗本)の屋敷。二重家體にて、床の間
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、急くには及ばぬ。さう事が判つたからは、市ヶ谷の叔父樣とも御相談して、また分別の仕樣もあらう。
三左 なるほど。市ヶ谷の殿樣にも豫て御心配をねがつて居りますれば、一應御
侍甲 市ヶ谷の殿樣お越しにござります。
三左 いや、いや、餘人とは違うて市ヶ谷の殿樣、お逢ひなさらねば濟みますまい。
お時 おゝ、市ヶ谷の殿樣ではござりませぬか。お情ないことになりましてござります
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僧 今日は朝から湯島神田下谷淺草の檀家を七八軒、それから廓を五六軒まはつて來まし
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十吉 上野の傍ですから、さのみ遠くもございません。
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昔の大磯も、江戸の廓のよし原も、ながれは同じ隅田川、ちり浮く花を友として、つがひ離れぬ都鳥。