子供役者の死 / 岡本綺堂

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甲州

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なんでも慶応の初年だと聞いていました。甲州のなんとかいう町へ、江戸の子供役者の一座が乗り込んだのです。

それはそれは大した威勢だったそうです。お初は江戸から甲州へ流れて来て、鰍沢あたりの小料理屋に奉公していたのを、吉五郎

を添えて言いふらした怪談で、お初は明治の後までも甲州に生きていたということです。

江戸

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聞いていました。甲州のなんとかいう町へ、江戸の子供役者の一座が乗り込んだのです。十七八をかしらに十五六

、今こそこんな田舎に引っ込んでいますが、生まれはやはり江戸で、清元などをよく語ったそうです。

稼業はしていても、まだ十六の六三郎ですから、江戸にいた頃には一度も浮いた噂を聞かなかったのですが、どう

で、それはそれは大した威勢だったそうです。お初は江戸から甲州へ流れて来て、鰍沢あたりの小料理屋に奉公していたのを

て、ほとんど骨と皮ばかりの哀れな姿で、故郷の江戸へ帰って来ました。六三郎の家は深川の寺町にありました。それ

深川

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、故郷の江戸へ帰って来ました。六三郎の家は深川の寺町にありました。それからどっと床について、あけて十七の