牛 / 岡本綺堂
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二日の初荷、これが頗る盛んなもので、確かに江戸の初春らしい姿を見せていた。そこで、話は二日の朝の
られないような始末になる。男も詮議がきびしいので江戸にはいられない。そこで二人は相談して、ひとまず奥州路に身を
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なかなか勘がいいね。女は柳橋の小雛で、男は秩父の熊吉、この熊吉は巾着切から仕上げて、夜盗や家尻切まで働いた奴
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がわあわあ言いながら追って行く。そうして、とうとう両国の広小路へ出ると、なんと思ったか一匹の牛は左へ切れて、柳原の通りを筋
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廿一とかいう話だったが、この芸者は京橋の福井という紙屋の旦那と亀戸の初卯詣に出かける筈で、土地の松
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番人たちもあっといううちに、牛は見附を通りぬけて蔵前の大通りへ飛び出してしまったから、いよいよ大変。この勢いで観音さまの方
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だ。もう一匹は真直に、浅草見附、すなわち今日の浅草橋へさしかかったが、何分にも不意の騒ぎで見附の門を閉める暇も
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「それが話だ。もう一匹は真直に、浅草見附、すなわち今日の浅草橋へさしかかったが、何分にも不意の騒ぎで見附
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たが、この芸者は京橋の福井という紙屋の旦那と亀戸の初卯詣に出かける筈で、土地の松屋という船宿から船に
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「まぜっ返しちゃあいけない。その二人づれが千住の大橋へさしかかった。」
ので、二人も気が気で無い。道を急いで千住まで来ると、今夜はあいにくに月が冴えている。
どうも仕方がない。二人は手拭に顔をつつんで、千住の宿を通りぬけ、今や大橋を渡りかけると、長い橋のまん中で小雛
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つの騒動が起った。というのは、この朝は京橋の五郎兵衛町から正月早々に火事を出して、火元の五郎兵衛町から北紺屋町
明けて廿一とかいう話だったが、この芸者は京橋の福井という紙屋の旦那と亀戸の初卯詣に出かける筈で、土地