半七捕物帳 32 海坊主 / 岡本綺堂
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が苦しいので、築地河岸の船頭はいうまでもなく、芝浦から柳橋、神田川あたりの船宿をまわって、絶えず何かの手がかりを見つけ
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に身状が悪くなって、二十七八の年にとうとう伊豆の島へ送られた。十年ほども島に暮らしていたのですが
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金杉の浜へ着いて、ここで怪しい男と別れようとしたが、男は飽くまで
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の上の方へ夜網に出た。客は本郷の湯島に屋敷をかまえている市瀬三四郎という旗本の隠居であった。あずま橋下から
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は三月三日の節句に小雨が降ったので、江戸では年中行事の一つにかぞえられているくらいの潮干狩があくる日の四日
の指さす方角をみかえると、春の日のまだ暮れ切らない江戸の空は青々と晴れて鎮まっていた。
、かれの返事は要領を得なかった。かれは自分を江戸へ連れて行ってくれと云った。
ことを恐れたので、再び彼を引き上げさせて、とうとう江戸まで連れて帰ることになった。
のです。いくら泳ぎが上手だからといって、一気に江戸や上総房州まで泳ぎ着ける筈はありませんから、その途中で荷船でも漁船
へうかうか帰るのは剣呑だ。いっそ此の船へ乗って江戸へ送って貰おうと……。それから先は喜兵衛の白状通りですが、こいつ
何だか得体のわからないような風をして、ずうずうしく江戸まで付いて来たんです。しかも蛇の道は蛇で、この船が唯
船でないことを万吉は早くも睨んだものですから、江戸へ着いてからも離れようとしない。離れたらすぐに路頭に迷うから、執念
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て隅田川の上の方へ夜網に出た。客は本郷の湯島に屋敷をかまえている市瀬三四郎という旗本の隠居であった。あずま
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着きそうになったので、又そこを這い出して今度は神奈川の方へ落ちて行く途中、おとわが隙をみて逃げようとしたの
「神奈川の町で金に困って、女の着物を売ろうとしたのから足が
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が遠いところまでも響き渡って諸人の耳をおどろかした。愛宕山の上かと思われるあたりに、たったひと掴みほどの雲があらわれたのである
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のように見せかけながら、手下の船頭どもを使って品川や佃の沖のかかり船をあらしていた。時には上総房州の沖まで乗り出し
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近所で訊いてみると、その女はおとわといって深川辺の旦那を持っているんだそうです。なるほど、庭の手入れなんぞも
。おとわの家はお千代という女中と二人暮らしで、深川の木場の番頭を旦那にしているということで、なかなか贅沢に暮らし
は木場の材木問屋の番頭と称しているが、実は深川の八幡前に巣を組んでいる海賊であった。ほかにも六蔵、
。そうしているうちに、どうして探し出したか、深川の喜兵衛の家へもたずねてきた。更に進んで、小梅のおとわ
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、老人は近所の人たちに誘われて、ひさしぶりで品川へ潮干狩に出かけると、花どきの癖で午頃から俄か雨がふり出して来
安政二年三月四日の午過ぎに、不思議な人間が品川沖にあらわれた。
きょうは朝から日本晴れという日和であったので、品川の海には潮干狩の伝馬や荷足船がおびただしく漕ぎ出した。なかには屋根船
に注意の耳をかたむける人も少なかったが、それでも品川の海に馴れている者は少しく不安を感じて、かれの指さす方角を
天気晴朗の日でも品川の海には突然颶風を吹き起すことがある。船頭たちは無論それを
をつままれるような忌なこともしねえそうですよ。品川の女に馴染があるそうだが、これも若い者のことでしようが
。そこまで判れば大抵の見当は付いた。御苦労ついでに品川へ行って、あいつが此の頃の遊びっぷりをしらべて来てくれ。店の
は麻布辺の奴らだ。町人が三、四人で品川へ夜網に行くと、海のなかから散らし髪の男がひょっくり浮き出した
の町人のように見せかけながら、手下の船頭どもを使って品川や佃の沖のかかり船をあらしていた。時には上総房州の
なく物置のなかに泊めてやることもあった。かれは品川に泊まって、今まで小半年の月日を送っていたが、それが人
思い切って手をくだすことが出来なかった。子分のひとりが品川に住んでいるので、喜兵衛はひと先ずそこに預けて彼を養わせる
月四日、喜兵衛が同類四人とおとわを連れて品川の潮干狩に出てゆくと、かの怪しい男がそこらを徘徊している
も弱味があるから、どうすることもできない。結局、品川の子分のところへ預けられて、鱈腹飲んで食って遊んでいる。
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。それはもうかの潮干狩から半月ばかり後であった。神田三河町の家へ帰ると、半七はすぐに子分の幸次郎をよんで、清次
舌打ちしながら半七は神田の家を出ると、横町の角でわかい男に逢った。男は築地
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の藪のなかに隠れていて、夜になってから千住の方へまわって、汐入堤あたりの堤の下に穴を掘って棲ん
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の船頭の千八というのがおなじみの客をのせて隅田川の上の方へ夜網に出た。客は本郷の湯島に屋敷を
それが人の眼に立たなかったのは、いつでも隅田川から大川へ出て、更に沖へ出て、水のうえを往来して
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を聞き出したのである。しかもそれはゆうべのことで、神田川の網船屋の船頭の千八というのがおなじみの客をのせて隅田川
、築地河岸の船頭はいうまでもなく、芝浦から柳橋、神田川あたりの船宿をまわって、絶えず何かの手がかりを見つけ出そうと焦って
ば、自然に彼の正体もわかるに相違ない。これは神田川へ行って千八を詮議するよりも、まず小梅へ出張ってその方をよく