春の修善寺 / 岡本綺堂
地名一覧
下田
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の在に強盗傷人の悪者があって、その後久しく伊豆の下田に潜伏していたが、ある時なにかの動機から飜然悔悟した。
の話を聞かされたのらしいという。かれはすぐに下田の警察へ駆込んで過去の罪を自首したが、それはもう時效を
修禅寺
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修禅寺はいつ詣っても感じのよい御寺である。寺といえばとかくに薄暗い湿っぽい
に坐っていると、きこえるものは桂川の水の音と修禅寺の鐘の声ばかりである。修禅寺の鐘は一日に四、五回撞く
の水の音と修禅寺の鐘の声ばかりである。修禅寺の鐘は一日に四、五回撞く。時刻をしらせるのではない、
、夕方の五時だけは確かにおぼえている。それは修禅寺で五時の鐘をつき出すのを合図のように、町の電灯が一度に
ほしてある紅い夜具がだんだんに取込まれる。この時に、修禅寺の鐘の声が水にひびいて高くきこえると、旅館にも郵便局にも銀行
修禅寺では夜の九時頃にも鐘を撞く。それに注意するのはおそらく
修禅寺の夜の鐘は春の夜の寒さを呼び出すばかりでなく、火鉢の灰
修善寺
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修善寺の宿につくと、あくる日はすぐに指月ヶ岡にのぼって、頼家の墓に
あるとはいっても、正月ももう末に近いこの頃は修善寺の町も静で、宿の二階に坐っていると、きこえるものは桂川
伊豆
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沼津の在に強盗傷人の悪者があって、その後久しく伊豆の下田に潜伏していたが、ある時なにかの動機から飜然悔悟し