半七捕物帳 38 人形使い / 岡本綺堂
地名一覧
江戸
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紋作は云いしれない旅のあわれを誘い出されて、遠い江戸のことなどを懐かしく思い出した。自分たちを置き去りにして土地の廓へ浮かれ
江戸へ帰った後も、彼等はむかしの親しい友達にはなれなかった。同じ
の煙管をひき寄せた。「旅へ出てならともかくも、江戸の芝居で、わたしに判官と弥五郎を使わせてくれる。役不足どころか、有難い
諏訪
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が一座を組んで信州路へ旅興行に出て、中仙道の諏訪から松本の城下へまわって、その土地の或る芝居小屋の初日をあけたの
根岸
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今から七年ほど前にその主人が死んだので、根岸の下屋敷の方へ隠居することになった。本来ならば主人の死去と同時
薩摩
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と、半七老人は云った。「座元は結城だか薩摩だか忘れてしまいましたが、湯島天神の境内で、あやつり人形芝居を興行
湯島天神
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座元は結城だか薩摩だか忘れてしまいましたが、湯島天神の境内で、あやつり人形芝居を興行したことがありました。なに、
下谷
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人形使いのまえに突き出した。紋作はまだ独身者で、下谷の五条天神から遠くない横町の、小さい小間物屋の二階に住んでいる
神田
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はたしかに覚えていませんが、あやつり芝居が猿若町から神田の筋違外の加賀ツ原へ引き移る少し前だと思っていますから、
上野
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を断わって、紋七もほろよい機嫌でここを出ると、上野の山に圧し懸かっている暗い空には星一つみえなかった。不忍