木曽の旅人 / 岡本綺堂
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木曽の山奥の杣小屋にさびしく暮らしていました。そこは御嶽山にのぼる黒沢口からさらに一里ほどの奥に引っ込んでいるので、登山者も
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「御嶽を越して飛騨の方へ……。」
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してくれました。「それから一週間ほど前に、諏訪の温泉宿に泊まっていた若い男と女があって、宿の女中の
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木曽の旅人
の話を聞いたりしているうちに、杣の男が木曽の山奥にいたときの話をはじめました。
それですから木曽の山奥へはいる猟師は決して一人で行きません。きっとふたりか三人連れて
ころ六つの太吉という男の児と二人ぎりで、木曽の山奥の杣小屋にさびしく暮らしていました。そこは御嶽山にのぼる黒沢口から
この旅人であった。夏でも寒いと唄われている木曽の御嶽の山中に行きくれて、彼はその疲れた足を休めるためにこの
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そのころの軽井沢は寂れ切っていましたよ。それは明治二十四年の秋で、あの辺
の旧道をがた馬車にゆられながら登って下りて、荒涼たる軽井沢の宿に着いたときには、実に心細いくらい寂しかったものです。それが
たが、おやじは閑寂でいいとかいうので、その軽井沢の大きい薄暗い部屋に四日ばかり逗留していました。考えてみると随分
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「福島の方から。」
何時までもこうしていちゃあ夜がふけるばかりですから、福島の方へ引っ返すか、それとも黒沢口から夜通しで登るか、早くどっち
「では、福島の方へ引っ返しましょう。そしてあしたは強力を雇って登りましょう。」
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「なんでも甲府の人間だそうです。」と、重兵衛さんは説明してくれました。