半七捕物帳 10 広重と河獺 / 岡本綺堂

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地名一覧

王子

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のことだから何も十万坪に限ったこともねえ。王子へ出るか、大久保へ出るか、とても見当の付くわけのもんじゃねえが、

江戸

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ではあるまいか。去年の夏から秋にかけて、江戸の空にはときどき大きい光り物が飛んだ。ある物は大きい牛のような異形

八丁堀

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半七は八丁堀を出て、草履の爪先を浅草にむけた。黒沼の屋敷の通用門をくぐっ

ないので、十右衛門は宿へ下げられ、政吉はひとまず八丁堀の大番屋へ送られた。

下谷

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「下谷でございます」

。その訴えによって、町奉行所から当番の与力同心が下谷へ出張った。場所が水戸様の屋敷の近所であるというので、

そのあくる日である。下谷御成道の道具屋の隠居十右衛門から町内の自身番へとどけ出た。昨夜、中

はないらしかった。兄は先年死んだので、自分が下谷の隠居の世話になって老婆を養っているが、こんな身分の若い女

「下谷の隠居さんはゆうべ来ましたか」と、半七は何気なく訊いた。

に云ってくれ。こうなれば判然云って聞かせるが、下谷の隠居は中の郷の川端で誰かに疵をつけられて、首

の前で話して居りまして……。実のところ、下谷の旦那はなかなか吝っていらっしゃる方で、月々の極めた物のほかには

「おとといの晩に下谷の御隠居のあとを追っ掛けて、源森橋の方まで河岸に付いて

だけを信用するわけも行かないので、半七は彼を下谷へひいて行って、そこの自身番で十右衛門と突き合わせの吟味をすること

水戸

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町奉行所から当番の与力同心が下谷へ出張った。場所が水戸様の屋敷の近所であるというので、その詮議もひとしお厳重であっ

深川

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ついて来た。吾妻橋を渡って、本所を通り越して、深川の果ての果て、砂村新田の稲荷前にゆき着いたのは八幡の鐘が

午後二時)過ぎだというのに、これから何で深川の果てまでわざわざ出かけるのかと、庄太は内心不思議に思っているらしかった

浅草

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(例)浅草田町

なかに観音境内の遠見、よきところに銀杏の立木、すべて浅草公園仲見世の体よろしく、六区の観世物の鳴物にて幕あく。――

、青年はわたしである。老人はわたしの問うにしたがって浅草あたりの昔話を聞かせてくれた。聖天様や袖摺稲荷の話も出

これは安政五年の正月十七日の出来事である。浅草田町の袖摺稲荷のそばにある黒沼孫八という旗本屋敷の大屋根のうえに

半七は八丁堀を出て、草履の爪先を浅草にむけた。黒沼の屋敷の通用門をくぐって用人をたずねると、軍右衛門

「浅草へまいりましてから、駕籠屋にたのんで水を汲んで来て貰いました

向島

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「それじゃあどうです。別に御用がなければ、これから向島の方角へぶらぶら出かけちゃあ……。わたくしは腹こなしにちっと歩こうかと思っ

に付いてゆく。同じ鳴物にて道具まわる。――と、向島土手の場。正面は隅田川を隔てて向う河岸をみたる遠見、岸に

た。「河獺も出れば、狐も狸も出る。向島というと、誰でもすぐに芝居がかりに考えて清元か常磐津の出語り

この頃では滅多に見られなくなってしまいました。この向島や千住ばかりじゃありません。以前は少し大きい溝川のようなところには

「相変らずおしゃべりをしてしまいました。この向島ではまだ、河童や蛇の捕物のお話もありますがね。それ

「さあ、まいりましょう。向島もまったく変りましたね」

幕。むかしの芝居にこんな鳴物はない筈である。なるほど向島も変ったに相違ないと思った。

神田

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軍右衛門を帰したあとで、新兵衛はすぐに神田の半七を呼んで、その一件をあらまし話してきかせた。

大久保

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も十万坪に限ったこともねえ。王子へ出るか、大久保へ出るか、とても見当の付くわけのもんじゃねえが、なにしろ十万坪の

千住

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は滅多に見られなくなってしまいました。この向島や千住ばかりじゃありません。以前は少し大きい溝川のようなところにはきっと河

東京

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「つかんことを申し上げるようですが、東京になってからひどく減ったものは、狐狸や河獺ですね。狐や

隅田川

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にて道具まわる。――と、向島土手の場。正面は隅田川を隔てて向う河岸をみたる遠見、岸には葉桜の立木。かすめて

京橋

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行かなかった。用人の藤倉軍右衛門はその日の午前に京橋へ出向いて、八丁堀同心の小山新兵衛を屋根屋新道の屋敷にたずねた。耳