ソヴェトの芝居 / 宮本百合子
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ところがね、面白いことには、それから数ヵ月経ってパリへ行ったら、シャンゼリゼーの目抜な映画館で、その「アジアの嵐」をやって
てしまってあった。暖いぷかぷかな場席へ、所謂シークなパリの中流男女、金をつかいに来たアメリカ女が並んで、ソヴェトから買って
、МОСПС劇場の見物なんか、九十八パーセントまで勤労者だ。女優がパリの流行雑誌まるうつしの扮装でマネキンみたいに舞台をのたつく悪習をもつと云わ
――パリでも芝居見たか?
――パリのグラン・ギニョールを見たか? 有名じゃないかあれは、ああいうもの
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のかと思っていた。でも、モスクワできき、ベルリンできき、大いにやかましく云々されるスカラ座のオペラをきいて、オペラという音楽
ベルリンでスカラ座のカルメンを見たとき、スカラとも云われるものが、あんまり群集
ソヴェトは劇場の数でベルリンやニューヨークより劣っているとしても、観衆の質は全然違う。ソヴェトの
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ソヴェトは劇場の数でベルリンやニューヨークより劣っているとしても、観衆の質は全然違う。ソヴェトの観衆、
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――そりゃそうさ。はじめてモスクワの「コロス」っていう優秀映画館で公開された時は素敵だった。伴奏
劇場。青襯衣座。革命劇場。メイエルホリド座。センペランテ劇場。モスクワに三つあって、プロレタリア児童のために健康な娯楽と啓蒙を呈供して
それにソヴェトには、夥しい数の移動劇団がある。モスクワにだけでも四十足らずある。大きい労働者クラブには所属劇団がある。小さい
春だ。キラキラ日が照りだして雪がとけはじめた。モスクワを中心とする黒土地方一帯、ヴォルガ地方、シベリア、北コーカサス地方。そこいらじゅう
いう二種類の称号を与えて優遇しているのを。モスクワの劇団にだけでも「人民芸術家」が十一人ばかりいる。「功績ある芸術家
連中とは違う。故小山内薫氏が革命十年記念祭にモスクワへ来て、いろんな芝居見て、結局役者の上手なのはモスクワ芸術座しか
モスクワのメーデーは、あの賑やかさと、全市に翻る赤旗の有様だけでもほんと
モスクワへ来て、大ものの「ボリス・ゴドノフ」も「サドコ」も「デモン」
音楽がわからないのかと思っていた。でも、モスクワできき、ベルリンできき、大いにやかましく云々されるスカラ座のオペラをきいて、
とする熱心さがつよい。(その結果、ここの見物がモスクワの数多い劇場の観客の中で一番、個人的にヒイキをもっている。フットボーリスト
日本へ出かけることに略確定したと云った。歌舞伎がモスクワへ来たおかえしみたいな意味なのだそうだ。
、一体に研究心がつよい。革命直後、メイエルホリドが南露からモスクワへ帰って来て、教育人民委員会の演劇部議長になってから段々今日までやっ
この詩劇は、五ヵ年計画のごく初期、ウダールニクがモスクワにたった十三しか組織されていなかった時に書かれた歴史的な作品
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しようとする計画。及び、これまでは革命前の通り、クレムリンに近い所謂劇場広場を中心として、モスクワ河の北(元の中心地域