三人の相馬大作 / 直木三十五

三人の相馬大作のword cloud

地名一覧

河内

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「正成は、それを知っていた。だから、河内の一族に、十分、後のことを頼んでおいて、自らは、大義大道

奥州

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「何うも、早や、奥州の食物の拙いのには参るて」

「去年、奥州へ、大作を追って行かれたのも御貴殿で」

江戸

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「ええ、お娘子を取りもつで。江戸のお武家衆や」

「江戸と、何うして、判るか」

「江戸から、大作を追うておりまして、ようよう手蔓を握ったかとおもうと、

んしろ、食物の拙いのには、恐入る。食物は、江戸に限るて――)

右源太は、江戸のことを思いながら、足は、大作の去ったと思う、津軽領の方

かかっても敵うまい――といって一体わしは――江戸へ、このまま戻りも出来んし――一体、何うしたらな)

(せめて、大作の評判、足跡だけでも聞いて江戸へ戻ったなら――いいや、討取るといって出てきたのに―

(大作を召捕りに、江戸から出向いたものだと、一人に話したら、何うだろう。あの百姓共の殺気

、あいつは討てぬ、といって、このまま、のめのめと江戸へは立戻れぬ。江戸では、越中守を討ったから、また、大評判で

といって、このまま、のめのめと江戸へは立戻れぬ。江戸では、越中守を討ったから、また、大評判であろうが、その中へ

の人気が高くなって行くのを知っていたが、江戸へ戻ることは、流石に出来なかった。

彼奴は可哀そうだが――今、もし、彼奴を討って江戸へ戻らなかったら、俺が人から可哀そうがられるだけだ。人から、可哀そうに

に対して、そういう偏頗の処置を取るなら、わしは江戸へもどって、相馬大作の名乗を上げてやろう」

命ずるがままに行って、倒れて後やむ。わしは、江戸へ戻るぞ。そして兵学の道場を開いて、天下に向うのだ。廃れたる

いつの世にか知己のあるものじゃ。明日、早朝、江戸へ立とう」

着弾距離があるが、十間なら、十分に、打抜けよう。江戸へ戻ってから手渡そう」

(南部だけでなく、江戸にも、人気があるらしいが――もし、江戸へでも、現れたなら

なく、江戸にも、人気があるらしいが――もし、江戸へでも、現れたなら)

は運のいい人間だ、そうだろう。大作が、のこのこと江戸をうろつくものか、津軽とて、黙って見逃してはおくまいし――何うだ

珍らしい物、珍らしいことを、何よりも好んでいた江戸の人々は大作の放れ業を、大胆さを、渇仰して、超人のように

強い。本当に、あの時は、恐ろしかった。大作は、江戸でも人気者だが、江戸で、彼奴を討取ったって、誰も、俺を殺し

は、恐ろしかった。大作は、江戸でも人気者だが、江戸で、彼奴を討取ったって、誰も、俺を殺しはすまい。お祭り騒ぎをし

両国

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右源太は、賑やかな、両国河岸を、水茶屋の前へきた。往来の人々が、皆自分の方を見て

ここを、こう参ると、亀清と申す割烹店が御座る。ほ、両国へきて、亀清を知らん仁でもあるまい。それでは、お歌が惚れぬ。お歌、案

仙台

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と、いっている間に、薄色の羽織、小粗い仙台平の袴の侍は、去ってしまった。