神楽坂 大阪 東京 銀座 大塚

、長火鉢を間に向き合つてゐるＫ―夫婦は、神楽坂の新婚時代と少しも変らなかつた。ただ、それはそれなりに、面差し

会社の公用や私用やらで、大連からやつて来て、大阪と東京とのあひだを、往つたり来たりしながら、暫らく滞在して

十字路を突切つて、とある楽器店の前まで来た。東京社交舞踏教習所と書きつけた電燈が、その横の路次にある其のビルデイングの入口

公用や私用やらで、大連からやつて来て、大阪と東京とのあひだを、往つたり来たりしながら、暫らく滞在してゐ

翌々日の夜、或る会へ出席して、二三氏と銀座でお茶を呑んだりして帰つてくると、Ｔ―の病気が大分

つて、サクラをつれて田舎へ帰つてから、私達は銀座裏にある、Ｋ―達の行きつけの家で、一夕会食をした。

私一人が取残されてゐた。Ｋ―はその頃、大塚の方に、祖母とＴ―と、今一人の妹とを呼び迎へて