芭蕉と歯朶 / 徳田秋声

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地名一覧

軽井沢

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彼は軽井沢のM、H山房と、あの狸の穴に彷彿したM君との別荘

叡山

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にした。彼は竹を植えたり、友人のところから叡山苔をもらつて来て貼りつけたりした。こゝへ来る前に、大森の

叡山苔と一緒に貰つた矢竹のことであつた。竹はM君によつ

高崎

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「長野からづつと此の辺を歩いて、高崎から又た汽車に乗つたのさ。」彼は語つたが、それからの

長野

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「長野からづつと此の辺を歩いて、高崎から又た汽車に乗つたのさ

東京

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せた。それは四十年足らずのむかし、彼が初めて東京へ出た時の思出話であつた。同じ文学を志した友人の

「御母さんも家が可けなくなつて、東京へ出るとき馬車で此処を通つたさうだ。」彼は附加へようと

に、最近居住に落着きかねる風であつた。M君は東京の庭をこはして、郷里に用意してある土地に静かな境地

がはづんでゐた。大流行の大衆文芸、この夏東京へ来た人形芝居、夏目漱石や芥川龍之介の俳句、それから映画、マルクス

「僕も東京へ帰りたいな。」H青年は別れを惜しんだ。

てゐた。彼は蒔絵師であつたが、商用で東京へ出て来て、彼の二階に寝起きをしてゐた。

……東京も毎日鬱陶しいことです。こんなに雨がふるなら、歯朶の一株も持つ