ズラかった信吉 / 宮本百合子

ズラかった信吉のword cloud

地名一覧

モスクワ

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鼻の穴をふくらがして銭を算えた。モスクワまで、まだあと五日か、チェッ!

「モスクワへ行くつもりなんですが……」

三等車の板の棚の上では、どういう目的でモスクワへ行くのかはっきりわからない知識的な朝鮮人と、漠然プロレタリアートの幸運にあこがれて

モスクワへついて十五日目の、天気のいい昼まえだ。

モスクワへ着くなり、西も東もわからない信吉はすっかり李の厄介になっちゃった

ところがモスクワへ来て見ると、そのソヴェトでも、決してみんな一様に暮してるんでは

なるほど、特別いい装をした男や女ってものはモスクワじゃ見当らない。シベリアを汽車で来る間に見ていたような男や女

段々というものは目に見えるところにあって、信吉はモスクワで、自分がそのてっぺんにいる身分だとは思えないんだ。……

二百三十万近い人間のいるモスクワで、信吉がこんなことをきける者が五人いる。第一が李だ。

モスクワは古い町なのに、革命からこっち政府が引越して来たんで、住民

モスクワ、ヤロスラフスコエ街道。――

モスクワも北端れだ。長く続いた工場の煉瓦塀の外に青草が生え、白い

だって、アルハラの山奥から、いいことずくめを想像してモスクワへ来たときにゃ食糧難で実はびっくりしたんだ。

労働者がどんなに暮しているかという話をきいた。モスクワへ逃げて来た。旅券なしだった。

モスクワではじめ煉瓦砕きをした。それから『鋤』の旋盤第三交代へ働くよう

同盟では、禁酒運動が盛だ。土曜、日曜に、モスクワの購買組合では一切酒類を売らない。ピオニェールや青年共産主義同盟員が、官僚

モスクワは暑く、かわいてる。市の鉄道切符売場の前の歩道では毎日朝から

昨今われわれソヴェト同盟で、一般的な食糧困難が起っている。モスクワでさえ、もう何ヵ月も肉類、野菜が足りない。現に鍛冶部では牛乳

モスクワは夏の終りが早く来る。

その夏は、モスクワばかりでなく、イワノヴォ・ヴォズネセンスクにもロストフの工場にも消費組合監督の突撃隊

大勢の人間が、有給休暇でモスクワから去っても、あらゆる場所にそれよりもっと大勢の人々が熱心に書き、働き

もっと大勢の人々が熱心に書き、働き、演説をし、モスクワは一刻もゆるまず前進している。――

モスクワにあるのは、部分的な景気なんぞじゃない。いつかどかんと下るかも知れ

日本だったら、カナカナの盛に鳴く刻限、蝉もいないモスクワの中庭で、信吉はテーブルによっかかって、ペーチャの手許を眺めている。

樺太

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に小さい国だ。小学校でつかう千八百万分の一地図で、樺太の端から台湾までたった六寸五分だ。幅はと云えば一等ひろい

敦賀

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「うろつくんじゃねえ。変な真似して見ろ、敦賀へ上るなり引っくくらせるぞ!」

東京

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て、んでも東京新聞さ出たちゅうでねえけ。東京新聞さ書かれたら伯母も成仏すっぺと云ったら、おっちゃんがおっかない顔

玉子集めの六婆さがへって来て、んでも東京新聞さ出たちゅうでねえけ。東京新聞さ書かれたら伯母も成仏す

くさって、うっかと川さ落ちて死んだそうです。東京新聞さそのことが出ていたそうです。おっちゃんが今朝土間で新井

「どこで言葉覚えたのけ? 東京かね?」