江戸 横浜 下田 伊東 鎌倉 神奈川

見えたかと思うと、山のごとき七つの船体が江戸を指して走り始めた。海岸警衛の諸役人が、すわやと思っている

十三日は空がよく晴れ、横浜の沖は、春の海らしく和み渡った。今夜こそと思っていると、

へ渡航するのを禁じている。我々は、そのことを横浜に停泊していた頃、林大学頭からきいて知っている。従って

においては、君と異らない。が、しかし私は横浜において、合衆国の国家と日本の国家との間の条約を結んだ。

一艘はそのまま本国へ、他の六艘は下田へ向ったという取沙汰であった。

の動き出すのを見ると、口惜し泣きに泣いたが、下田へ向ったのを知ると、すぐ保土ヶ谷の宿を払って、その後を慕った

二人が、下田へ着いたのは、翌十八日の午後であった。昨日途中で見た

少しでも治療しておきたいと思った。彼は、下田から一里ばかりの蓮台寺村にある湯が、瘡毒や疥癬にいいということ

黒船に乗り込むことを計った。二十四日の朝、二人は下田の郊外を歩いている夷人を追いかけて、予て認めていた投夷書を渡し

投夷書を渡した。蓮台寺村の湯の宿へは、下田へ行って泊るといいながら、二人は毎夜海岸へ出て黒船の様子を窺っ

二十五日夜には、下田の村を流れている川に繋いであった舟を盗み、川口の番船

二人は、すぐ蓮台寺村へ帰って夕食を認めた。下田の宿へ移るといって、航海の準備をした。寅二郎は、着替えの

が、そうした風光のうちを、熱海から伊東へ辿る二人の若い武士は、二人とも病犬か何かのように険しい、憔悴

二人が、伊東へ一里ばかりの海岸へ来たときに、道の両側に蜜柑畑があり

鎌倉、小田原、熱海と泊って、今日三月十七日熱海を立ったので

鎌倉の宿を立った朝、彼は自分の指間や腕首や肱に、小さいイボ

の六日から十三日まで、保土ヶ谷に宿を取って、神奈川に停泊しているアメリカ船に近づこうとして昼夜肝胆を砕いた。