今川小路 長崎 上野 東京 品川 新橋 銀座

なつたばかりの頃だつた。本石町の小西と淺沼、今川小路の進々堂――それらが當時の有名な店だつたが、とにかく東京に

當時、私の一家は長崎に住んでゐた。その長崎には、下岡蓮杖翁と並んで、日本寫眞界の元祖である上野彦馬

當時、私の一家は長崎に住んでゐた。その長崎には、下岡蓮杖翁と並んで、日本

からいろ／＼教へを受けると同時に、いよ／＼長崎へ歸るといふ時に、さん／″＼母にせびつて漸く買つ

だつたが、うちで寫眞を寫すといふと、いつもその上野寫眞館へ出かけたもので、その頃翁は直接撮影塲に出るといふ

、下岡蓮杖翁と並んで、日本寫眞界の元祖である上野彦馬翁が同じく住んでゐた。これは偶然「少年寫眞術」の沿革

――それらが當時の有名な店だつたが、とにかく東京にも寫眞器屋などはまだ數へるほどしかなかつたやうに思ふ。

三十八年の春に一家が東京へ住み移るやうになつてから、やがて二度目に買つてもらつた

狹い銀座通にはまだ鐡道馬車が通ひ、新橋品川間が電車になつたばかりの頃だつた。本石町の小西と淺沼、

、狹い銀座通にはまだ鐡道馬車が通ひ、新橋品川間が電車になつたばかりの頃だつた。本石町の小西と淺沼

輕便寫眞器だつた。その買つた店といふのが、新橋の博品館の隣の今は帽子屋になつてゐる雜貨店で、狹

の今は帽子屋になつてゐる雜貨店で、狹い銀座通にはまだ鐡道馬車が通ひ、新橋品川間が電車になつた