牛込区 牛込 富士見町 道頓堀 浜松 川崎 名古屋 関西 戸塚 横浜 中国地方 大阪 赤坂 大阪市 日比谷公園 岡山 銀座 新橋 東京 桜田門 麹町 赤坂見附 渋谷

車はいつの間にか富士見町を通り、外濠をこえて牛込区にはいりかかつている。

私は、さつき興信録で、ひろ子の家が、牛込区の、ある高台の邸町にあることを知つていたので、乗る

かと感じたそうです。なんでも二ヶ月程前に牛込のある病院で、看護婦が昇汞で自殺した時にかけつけたそうですが、

車が牛込と麹町の二つの高台の間になる外濠の所に来るまで、彼は

車がどこへ行くのかしらんと怪しんでいると、自動車は牛込の高台から外濠へまわり、四谷見附を通ると坂を下つて一散に赤坂

頼みに行つたらしい桂庵を捜しますとちようど本月八日に、牛込の秋川という家に奉公に上つたということが判つたのです。どこ

後、特に記すべきこともなく、車は午後、一気に牛込の秋川邸へと着したのであつた。

車はいつの間にか富士見町を通り、外濠をこえて牛込区にはいりかかつている。

今度事件になりました佐田やす子という女で、これは道頓堀のシュワルツエ・カッツエというバーの女給でした。

したのだが、世人は怪魔王と呼ばれたあの浜松の殺人魔の悲惨な最後をはつきりおぼえているだろう。

でも、川崎位までの間は、私は妙におちつけなかつたが、何ら怪しい事

の一月廿八日、二人で大阪を逃げ出しまして、名古屋におちついたのでした。名古屋には、やす子も元いたことがあると

で大阪を逃げ出しまして、名古屋におちついたのでした。名古屋には、やす子も元いたことがあるという事だつたので、都合

、いよいよ生活が苦しくなつたので八月からやす子をまた名古屋のあるバーに出して働かさなくてはならない状態になつてしまいました。

から鳥が立つようでちよつと急だが、僕はこれから関西の方に二、三日旅行して来るよ。今夜から立つ。しかしその前

食後、車首を更に西に向けて保土ヶ谷、戸塚をすぎ、藤沢の松並木を通つて平塚に出た。

ひるめしには未だ間があるので横浜のニューグランドまでドライヴしようじやないかと、令嬢達が云い出した。

が、何ら怪しい事もないので、車が勢よく横浜に走りこんだ時にはもうすつかり安心しきつて、二人のお嬢さんといろいろなおし

おとといと同じく京浜街道を疾駆して横浜にはいつた。ひるにはまだ少し早いのだが、ここで腹を作ろう

だ。（同上参照）事は今から約四十年以前、中国地方のある一寒村に於ける二つの家の悪因縁話からはじまる。ああ、君

疑問はやつと氷解して僕は万難を排しても早く中国地方まで行かなければならぬということになつた。そこへちようどひろ子がとび込んで

したのはよかつたが、大学二年のころ、大阪で、貿易商をして多少の産をなした父が死んだのが運の

大阪で貿易商をやつていたころ、いろんな事業家を知つていたが東京の

ておりました。私の少年時代には父母は健在で大阪におり、私も同地の小学校に通つていたのです。小学校を出る

もしませぬ、昨年の一月廿八日、二人で大阪を逃げ出しまして、名古屋におちついたのでした。名古屋には、やす子も元

がつきません。それで十一月になつてから、再び大阪に戻つたのです。彼女の逃げた相手の男の手懸りさえあれば、勿論

大阪に戻つて恥を忍んで一時叔父を訪ねましたが、叔父は全く相手に

昨年中大阪におりましたが、元のつとめ先のシュワルツエ・カッツエという家の、他

は、今までの彼の経歴を調べるために刑事が、ゆうべ大阪に行きましたから、じき素性は判るでしよう。前の情婦の岡田かつ、

のだがね、牛込署の刑事が二十一日の夜、大阪に立つて、辰吉の前の情婦の岡田かつに当つて来たんだ

私は二週間ほど前、赤坂のある料理屋で、高等学校時代のクラス会が開かれたとき、最近英米で素晴らしい

へまわり、四谷見附を通ると坂を下つて一散に赤坂に向つて走つてゆく。

ほんとの答をした。すると暫くしてから今の赤坂の敷島ガレーヂに今度は何者とも云わず、電話がかかつてひろ子のらしい形容

ただこれによつて新しく判つたのは彼女が最近、赤坂の今井病院という婦人科の看護婦としてつとめていたこと、さと子という

中学の三年の頃母を失つてしまつたので、大阪市外に当時住んでいた私の叔父の所に預けられ、そこから学校に

。そうして南地に出ていた金三という芸者と大阪市外に半年程同棲するようになりました」

車は帝国ホテルの横を通り、日比谷公園の角を曲つて桜田門にで、それからずつと右手に御所の御濠を

すなはち駿三も徳子も二十三才の時だ。当時秋川一家は岡山にいた筈だが、駿三ら若夫婦は山口県で伊達捷平と一緒に

、私は勤先の雑誌社を要領よく早く切り上げて、銀座をブラブラと歩いていた。

彼はいつこう弁護士の登録をしない、しばらくすると、銀座の裏通りに小さな洋室を借りて、私立探偵藤枝真太郎という看板をかかげはじめ

をかがめたので、私も先ず安心と、すぐにまた銀座に車を走らせた。

銀座のある角で、私は彼と袂を別つたのであつた。

はいつの間にか麹町区を通りぬけて、人通りの多い銀座の通り近くを走つている。

乱してはいけぬと思い、そつと彼の事務所を出かけ、銀座通りに出て昨日彼と一緒にお茶をのんだ店に寄つて、

いるようだつたから夜になれば皆帰つてしまうよ。銀座ででもゆつくり飯をたべてちようどいい時分に行つて見ようじやないか

をつかまえ、秋川邸へと向つたがその時はもう、銀座通りに赤い火、青い火が一杯ついて、ネオンサインの光がいたずらに目

二人はそれから暫く銀座で時をつぶして、円タクをつかまえ、秋川邸へと向つたがその時

曲ると南佐久間町の通りをつつきりいつのまにか銀座の裏通りへと出た。

なのでどこをどう探していいかさつぱり判りませぬ。銀座のバーを片つ端からたずねようと思つても、金がなくては表

の黙想を破つてはならないと思つたのでブラリと銀座に出かけ、社に寄つてたまつていた用事をすませて午後三時半頃

たが、藤枝がこういうので、やむなく彼に別れ、銀座に出た。

銀座で夕食を食べてブラブラしながら時を費した。

タクシーを捕えると、彼は、上機嫌で銀座へといそがせた。

の事件以来、私ははじめてはればれとした気もちで宵の銀座を歩いた。

天気がいいので銀座の舗道は銀ブラの人達で一杯である。われわれは、いつの間

か話し相手はないか、とこんな事を考えながら尾張町から新橋の方に歩いて行くと、ある角で突然せいのひどく高い痩せた男

の悪漢達に恐れられ憎まれていた、もとの藤枝東京地方裁判所検事の後身である。

やつていたころ、いろんな事業家を知つていたが東京の実業家で、そんな姓の人がいたのを思い出したのであつた

れていた。さうしてそれを出す時はいつも「東京にも森があるからな」と自分を嘲るやうな調子で笑つた）

に早川辰吉の顔をはつきり呑み込んで貰いたい為に、東京の福助の顔をあげたいのだがあれでは余り美しすぎる。あの感じ

・カッツエという家の、他の女給の話から彼女が東京に行つているようなことをちらとききましたので、旅費を工面

東京は広い上に、何分私ははじめての所なのでどこをどう探して

から邦楽座でも見ようというのでわれわれは再び車を東京に向けた。

をとなえるべき所でないので、再び車首を転じて東京の方に向けた。

して出来るだけ彼の素性を探らして見たけれども、東京に出てからの事は判つたが、その前の事はどうして

なんか判らぬ。しかし今までの怪しい電話から考えて、女が東京市の内外にともかくいることが判つている。そうすれば、おそくも

車は帝国ホテルの横を通り、日比谷公園の角を曲つて桜田門にで、それからずつと右手に御所の御濠をながめながら、二十五マイル位

車が牛込と麹町の二つの高台の間になる外濠の所に来るまで、彼はだまり

車はいつの間にか麹町区を通りぬけて、人通りの多い銀座の通り近くを走つている。

ちやんと切手がはつてあつて郵送されている。消印は麹町区。内容は、

赤坂見附から溜池の方に更に走つたが、電車の停車場と停車場の間でピタリ

にはまいりませんでしたが、それからというものは渋谷の方に居をうつして毎日毎晩あの辺を見張つておりました。

でも、一心というものはおそろしいもので先月はじめに、渋谷の方で、彼女の姿らしいものを、乗合自動車の中で見かけたの

偶然の機会から、渋谷の小さなバーで彼女らしい者がその近くのバーにいることをききました

いう人が保証人になつておりますそうです、がそれは渋谷のバーに一緒にいた年上の女で、今は男と一緒になつ