極東 名古屋 両国

この握手の中で、極東という地域が意識される。中国も日本もこの地域の中にある。それ

に狭い。一局部の波紋は直ちに全世界に伝わる。極東にも全世界の波瀾が押し寄せる。そして全世界は安定ではなく、国際連合の

呉主恵氏の経営する中華交通学院というのが、名古屋にある。この学校は、学内で一社会を形成するような特殊の組織

の対面の情景を想像することは、ちょっと……楽しい。両国はどんな態度を取るだろうか。

保障占領下にあって、講和条約は結ばれていない。中日両国の対面は先のことだ。先のことだけれど、その対面の情景を想像することは

出したのは、中国の良識と日本の良識との間のことだ。両国の良識の間では、右の空想的な情景も真実として生き上るだろう。果して生

地域の安寧のために、即ち両国の生存の平安のために、両国は提携しなければならないのだ。過去にこだわらず、新らしい時代のために

れることになる。そしてこの地域の安寧のために、即ち両国の生存の平安のために、両国は提携しなければならないのだ。過去にこだわ

国の生存の場だ。この地域の安寧が脅かされることは、両国の生存が脅かされることになる。そしてこの地域の安寧のために、即ち両国

意識される。中国も日本もこの地域の中にある。それは両国の生存の場だ。この地域の安寧が脅かされることは、両国の生存が脅かされ

両国の親善提携については、これを望む声が中国に高いと聞く。新らしい日本は

国の親和に根深い基礎を与えてくれるであろう。既に、両国の過去の文化の交流は、殊に中国文化の日本への流入は、充分なほど成され

次に文化的提携交流は、両国の親和に根深い基礎を与えてくれるであろう。既に、両国の過去の文化の交

他に面倒なことは起るまい。そしてこの二つの条件は、両国とも容易に具備され得るだろう。見通しは明るい。――其他、共同研究所の

の根拠とはならない。そして近代文化については、中日両国とも後進国に過ぎない。お互について学ぶよりも寧ろ、先進の米英仏露に学

携によらなければ、その安寧は期し難い。然しながら、両国の親和提携のみに頼るわけにはゆかない。現代では、地球は余りに狭い。一

吾々の生存の場として再認識される極東の地域は、中日両国の親和提携によらなければ、その安寧は期し難い。然しながら、両国の親和

界精神と自治精神、この二つのものの追求に於て、中日両国のエリット達は、堅く結ばれるであろう。暗澹たる不安動揺の世界情勢の中

る。自治精神と世界精神とによる世界主義、これに中日両国の人々は同感するであろうか、否か。同感するであろうと私は信ずる。