甲州 鎌倉 北海道 神田 東京 京橋

それに私は、前に学郎さんと一緒に甲州の方へ十日間ばかり旅行して、その時のことを学郎さんと二人で

十月になって私は鎌倉へ越して行った――みんなは東京へ引き上げたから。私はここでも

の長篇小説を恰度半分書き上げた。機関車へ乗りたくって、北海道へ飛び出して行った時の事を書いたのだった。

に二度病気をした。第一回目は関節炎で、神田の馬島病院に二週間入院して、弁護士の今村力三郎先生から――私

になって私は鎌倉へ越して行った――みんなは東京へ引き上げたから。私はここでも創作をすることを許されなかった

で書いた一篇の長篇と十篇の短篇を抱いて東京に出て来たが、また今村家の食客だった。

も欲しいだけ買いたいものだというので、私はまた東京へ出て来た。そしてまた裁判所の雇になったが、廿四円

入れてくれた、私の従兄弟の岡本という人が、東京市の工事担当員になっていたので、私は岡本さんの事務

は四月の上旬に、この十篇の創作を抱いて東京に出た。どこかへ売りつけようという目論見ではあったが、つい気

円程払って頂いた。第二回目は肋膜で、京橋の福田病院と赤十字病院に、両方で約五十日ばかりいた。この時に