湖水めぐり / 野上豊一郎

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地名一覧

河口湖

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たところで大してしようもなささうだから、(實際、河口湖は平凡である、)やがて歸つて來た兩君と一緒になつて寢ころびながら

鳥坂峠

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は熱かつたけれども、三十分の後には私達は鳥坂峠の頂上に立つてゐた。其處から今渡つて來た河口湖を後に

には高く値ぶみされる。けれども舟で渡るよりも、鳥坂峠から見下した景色の方が遙かによい。舟で行くと、その間に富士

箱根

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けれども、道は全くひどい道で、石ころの多いことは箱根の舊道などの比ではなく、本栖の村の入口の坂などは、

龍ヶ岳

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雲の中に隱れてゐたが、右の方にすぐ龍ヶ岳が聳えて、その山と富士の中間の臺地が私たちの前に限りなく遠くまで

妙高山

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澤から追分へかけての高原を歩いたこともあり、妙高山の高原を歩いたこともあるけれども、これほどの雄大な高原はまだ見たこと

追分

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な景色の中に立つてゐた。私は輕井澤から追分へかけての高原を歩いたこともあり、妙高山の高原を歩いたことも

シカゴ

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食へなかつた。そこで槇村君の例の大カバンからシカゴ製の罐詰を出して口直しをした。

風穴

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より外に行きやうはないといふことだつた。それなら風穴へ出る道(これは案内記で知つた)があるだらうと云ふと、

青木ヶ原

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いつまでも忘れられないであらう。更に、西湖の向に青木ヶ原の樹海を見渡し、それに續く丘陵の先に龍ヶ嶽(その頭は

がよかつただらうといふことに意見が一致した。青木ヶ原の湖水に面した方は雜木が夥しく茂つてゐたから、霜に色づく

甲府

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て見る氣になつたり、その中で早稻田の片上君が甲府の或る教育會の夏期講習で文藝と教育の問題に關して氣※を

ストライキのため新聞が四五日休刊になつてゐたので甲府の新聞を手に取つて見る氣になつたり、その中で早稻田の

山駕籠の婦人はその細君で、病氣のために東京とか甲府とかへつれて行くのだといふことであつた。

て大宮へ出ようといふ説と、峠を三つ越して甲府へ出ようといふ説が問題になつた。遂に前説が勝つて、ミス・

東京

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群を物珍らしく眺めたり、それを青楓君は寫生したり、東京では印刷職工のストライキのため新聞が四五日休刊になつてゐたの

蚤の多い事と電燈の暗い事と食べ物のまづい事(東京から來たといふ骨つきの刺身など)と、便所の清潔でない事と

あつた。山駕籠の婦人はその細君で、病氣のために東京とか甲府とかへつれて行くのだといふことであつた。

來た一人のウェィタと、一昨日から來てゐるといふ東京市麻布區六本木の少女である。――讀者は、私たちが宿屋につく

吉原へ行つて泊るか、或ひは富士驛に出て終列車で東京へ歸るか、と云つた風に、皆んなが別別の意見を持つてゐる

へ歸ることにしようと一決した。それで、切符は東京までのを買つたけれども、富士驛で乘り換へ、沼津で下り

て食べながら、とにかく今夜は海道の何處かへ泊まり、明日東京へ歸ることにしようと一決した。それで、切符は東京までのを

がよかつた。大宮町の停車場で、休刊してゐた東京の新聞が出てゐたことと、敷島が十五錢になつたことを

大宮

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の旅程について相談した。裾野を馬で越して大宮へ出ようといふ説と、峠を三つ越して甲府へ出ようといふ説

まで(六里半とも七里ともいふ)にして、大宮に泊るか、身延へ(輕便鐵道で)出るか、それとも吉原へ

の旅程についてさつきのつづきを話し合つた。馬で大宮方面へ出ることだけはきまつてゐるが上井出から先は鐵道馬車がある

雜沓するだらうから泊らないといふことだけをきめて、大宮から富士驛までの切符を買つた。

を受けながら、例の小田原評定をまた始めた。結局、大宮には登山客が雜沓するだらうから泊らないといふことだけをきめて