藁草履 / 島崎藤村

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地名一覧

甲州街道

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ある石が旅人に教えて言うには、これより南、甲州街道。

山梨

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ものもすくない。八つが岳山脈の南の裾に住む山梨の農夫ばかりは、冬李の秣に乏しいので、遠く爰まで馬を引い

首を揚げて聞耳を立てました。向の楢林――山梨の農夫が秣を刈集めている官有地の方角から、牝馬の嘶く声が聞え

板橋村

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まして、一里置位に有るのです。やがて取付の板橋村近く参りますと、道路も明くなって、ところどころ灰紫色の空が見えるように

と言って、源は板橋村の人家から青々と煙の空に上るのを眺めました。お隅は恨めし

、茫然と考え沈んで、通り過ぎて行きましたのです。板橋村を離れて旅人の群に逢いました。

源が馬の後を迫って、板橋村の出はずれまで参りました頃はかれこれ昼でした。そこには農夫の群が

甲州

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国山の高く聳えた容を望むことも出来、又、甲州に跨った八つが岳の連山には、赤々とした大崩壊の跡

進んでまいりましたのは原の中の一筋道――甲州へ通う旧道でした。二人は残夢もまだ覚めきらないという風で、温い霧の中

頃は、影が山から山へ映しておりました。甲州に跨る山脈の色は幾度変ったか知れません。今、紫がかった黄

千曲川

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塩物がこの山地に深入したのも専らこの道を千曲川に添うて溯りましたもので。

麓へかけて南佐久の谷が眼前に披けております。千曲川はこの谷を流れる大河で、沿岸に住む人民の風俗方言も川下とは

千曲川の源。かすかに見えるのが川上の村落です。千曲川は朝日をうけて白く光りました。

山々も残りなく顕れました。遠くその間を流れるのが千曲川の源。かすかに見えるのが川上の村落です。千曲川は朝日をうけ