拓本の話 / 会津八一

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地名一覧

正倉院

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居るが、其櫃の一つは今は御物となつて正倉院にあるが、他の一方はもう實物は此の世の中から失はれたもの

實物は此の世の中から失はれたものと見えて、正倉院にも何處にもありはしない。ところがその失はれた唐櫃の銘文の

大同

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片寄り過ぎて居たかも知れなかつた。しかし近頃は大同とか、天龍山とか、龍門とか、或は朝鮮や日本内地の石佛、

京都

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は考古學や歴史を研究する資格が缺けて居ると、京都大學の學生に教へて居るさうであるが、これは私も全然同感で

の手に成つた瓦の拓本の繪葉書に對して、京都大學の天沼博士が加へられた眞劍な批評を聞き、それから旅先で

奈良

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に一つ面白い例がある。それは私は今、昔奈良の東大寺にあつた二つの唐櫃の銘文の拓本を持つて居るが

、昨年の十月は私が年來祕藏して居た奈良時代の美術に關する拓本の大部分を第一學院史學部の學生の

東京

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その内にも東京博物館の高橋博士や、萬葉學の井上博士の如きは、或は學生の分類