言問橋 淀橋 秋田 新宿 麹町 銀座 東京 代々木

警察の留置場にいたときよく、言問橋の袂に住んでいる「青空一家」や三河島のバタヤ（屑買い）が引張ら

ゴー、ゴーと響きかえるガードの下をくゞって、もはや淀橋へ出て行っていた。

「君は秋田の生れだと云ったな。僕もそうだよ。これも何んか

―塩町――そして新宿……。その日は土曜日で、新宿は人が出ていた。俺はその雑踏の無数の顔のなかゝら

麹町何丁目――四谷見付――塩町――そして新宿……。その日は土曜日で、新宿は人が出ていた。俺

新宿は特に帰えりに廻わってもらうことにして、自動車は淀橋から右に入っ

新宿は矢張り雑踏していた。美しい女が自動車の前で周章てるのを見る

麹町何丁目――四谷見付――塩町――そして新宿……。その日は

「こゝは銀座の床屋じゃないんだからな。」

俺は初めての東京の秋の美しさを、来る日も来る日も赤い煉瓦と鉄棒の窓

もらうことにして、自動車は淀橋から右に入って、代々木に出て、神宮の外苑を走った。二人は窓硝子に頬も、