新奇談クラブ 08 第八夜 蛇使いの娘 / 野村胡堂
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の優れた美しさを、すぐ眼にも鼻にもつく江戸の屋敷の中に置いて、半月と豎やの字を結ばせようとは、
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半時ばかりの後、二人は両国の盛り場を縫って歩いて居りました。
言うまでもなく、その頃の東西両国は、今の浅草と同じことで、軒並み見世物、軽業、手品、生人形、娘芝居―
筵を敷いた、急造の小屋で、実に惨憺たる有様ですが、両国では人気のある興行物と見えて、相当に人間は入って居ります。
、娘形を主人公にした見世物では大関格で、特にその時両国へ小屋を掛けて居た金之丞一座は物凄い当りでした。
二人の武士は、それから暫らく、両国の蛇使いの見世物に日参しました。左馬之助の興味が益々加わって、次第に
やった、手金の百両を引き掴むと、堤軍次は一足飛びに両国へ。
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蛇、一対は首へ、一対は襟へ、懐へ、腰へ、手首へ、幾十条とも知れぬ不気味な長虫が、銀色の鱗を光らせて、娘の全身を飾るのでした
一寸法師が又何やら口上を言うと、数十条の蛇は肩から滑る衣のように、ゾロゾロと崩れ落ちて、左右の箱の中に戻り
見ると、水を渡って来た、幾百十条とも知れぬ蛇、大きいのは二間あまりの青大将から、小さいのは小指程の縞
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「仙台高尾の故事もある、場所も丁度好い、その女を吊せッ」
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言うまでもなく、その頃の東西両国は、今の浅草と同じことで、軒並み見世物、軽業、手品、生人形、娘芝居――
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主君本田北見之守の下屋敷は、向島の小梅で、名題の桜の名所、丁度花も満開という三月十二
振りもぎろうとする左馬之助の身体は、有無を言わせず向島の土堤へ送り出されます。予期したように、お金はそれっきり南条左馬之助
、藩中重立った者と女達を載せて、夕景に向島から漕ぎ出し、両国橋の下へもやって、暫らく涼を納れました
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「仙台高尾の故事もある、場所も丁度好い、その女を吊せッ」
ものに決めて居る、斬るなり突くなり何うともおし、高尾にあやかれば、本望だ」
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者と女達を載せて、夕景に向島から漕ぎ出し、両国橋の下へもやって、暫らく涼を納れました。
て貞操を守り通したのが不思議でたまらないのです。両国橋から蛇を放ったのは、もうお察しでしょうが、堤軍次と、蛇使い