舞姫 / 森鴎外
地名一覧
ベルリン
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をもさまで悲しとは思わず、はるばると家を離れてベルリンの都に来ぬ。
わが路用の金はともかくもなりなん。いまはひたすら君がベルリンにかえりたまわん日を待つのみ。
天方伯の手中に在り。余が大臣の一行とともにベルリンに帰りしは、あたかもこれ新年の旦なりき。停車場に別れを告げて、
横浜
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をも深く信じたりき。ああ、彼も一時。舟の横浜を離るるまでは、あっぱれ豪傑と思いし身も、せきあえぬ涙に手巾
巴里
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の色に飾り成したる礼装をなしたる、妍き少女の巴里まねびの粧いしたる、かれもこれも目を驚かさぬはなきに、車道
て、ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞せしは、巴里絶頂の驕奢を、氷雪のうちに移したる王城の粧飾、ことさらに黄蝋の
東京
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荒み衰うることなく、旧藩の学館にありし日も、東京に出でて予備黌に通いしときも、大学法学部に入りし後も、
助けしは今わが同行の一人なる相沢謙吉なり。彼は東京に在りて、すでに天方伯の秘書官たりしが、余が免官の官報に