酒井 大手門 厩橋 江戸城 江戸 前橋 深川 上野 大塚 蔵前

上野、厩橋（前橋）で十五万石、酒井の殿さま、十代雅楽頭忠恭は、四年前の延享二年、譜代

黒木綿の袴をはき、無反の大刀をひきつけている。酒井に蔵人ありといわれる化顕流の居合の名人だが、狷介固陋の性

求めて家格をひきさげるとは、そもそも、いかなる思い付……酒井の家風をご存じなら、権現さまとのお約束にも悖り、藩祖のお名

、家老並、松平主水、以下用人、番頭、物頭を大手門先の上邸へ招集し、大広間で古事披露の祝宴を張り、宴半ばで

上野、厩橋（前橋）で十五万石、酒井の殿さま、十代雅楽頭忠恭は、四

雅楽頭は喜悦満面のおもむきで、厩橋へ早馬をやって、城代、高須隼人、国家老、本多民部左衛門、川合蔵人

所替の一段のことでござる。そもそも厩橋の城は、江戸城の繩張をそのままひきうつした二つとなき城で、これよりほか、その

十畳敷、書院は三十畳敷で、間数が多く、江戸では、千石取りの邸でも及ばないような広大もない構えであった

八月の末、犬塚又内が江戸へ帰るので、蔵人のところへ挨拶にきた。蔵人は、いつにない

あることゆえ、憚りながら、家内をお見知りおきねがいたい。江戸と姫路のちがいはあるが、ご同役になったことだから、以後、ご

上野、厩橋（前橋）で十五万石、酒井の殿さま、十代雅楽頭忠恭は、四年

御留守役の末席にいる犬塚又内という用人は、深川や墨東では、蔵前の札差や金座の後藤などと並んで、通人の

上野、厩橋（前橋）で十五万石、酒井の殿さま、十代雅楽頭忠恭

、大老職と大手御門先の上邸を召しあげられ、大塚の下邸に遠慮中、切羽詰って腹を切った。

いる犬塚又内という用人は、深川や墨東では、蔵前の札差や金座の後藤などと並んで、通人の一人に数えられる名うての