銅像と老人 / 小川未明

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上野の公園

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物語を聞いて、深く崇拝していました。そして、上野の公園へいったら、かならず、この銅像を見てこなければならぬということ

その後、おじいさんが、上野の公園で、迷子を見て、それが孫に似ていたということを

東京

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「ああ私も、足・腰のじょうぶなうちに、東京見物をしてきたいものだが、なかなかそう思ってもいざ出かけるという

、いまは、ちょうど暇のときですから、すこし暑いが、東京見物にいっておいでなさいませんか……。」と、せがれがいい

さん、一人でゆかれますか。それが、心配です。東京は、電車や、自動車が通ったりしますから、それが心配です。」

、大きくなれば、いくらでもいって見られる。私が東京見物にいったら、なにを土産に買ってきてやったらいいものかのう

このとき、おじいさんは、東京のにぎやかさを、ちょっと頭の中で想像しました。そして、もう、

てつだいました。いよいよ仕度もできて、おじいさんは、東京見物に出かけることになりました。

汽車は、おじいさんを東京へつれてきました。田舎にいて、思ったより、都会のにぎやか

高くつづいた石段を踏んで、上野の山に登ると、東京の街が、はてしなく、目の下に、見おろされました。しばらく、

ていた、近所の男は、二、三年前、東京へいって、よく西郷の銅像を見てきたので、

上野

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物語を聞いて、深く崇拝していました。そして、上野の公園へいったら、かならず、この銅像を見てこなければならぬと

。田圃へ出て働くのと変わりはない。明日は、上野の山へいって、西郷さんの銅像を見てこよう……。」と

指してきたのです。高くつづいた石段を踏んで、上野の山に登ると、東京の街が、はてしなく、目の下に、

、電車にも乗らず、街の中を見物して、上野の方を指してきたのです。高くつづいた石段を踏んで、上野

は、街の真ん中にきていたのです。ふたたび、上野の山へ上る気にもなれず、宿へ帰ってまいりました。

その後、おじいさんが、上野の公園で、迷子を見て、それが孫に似ていたという