戸塚 日比谷 吉祥寺

除夜の鐘を戸塚できいた。靄がこく柔かくこめている大晦日の晩で、カネ坊をかえす

の羽織、その半エリそれぞれ買い、たかのに腰かけた。戸塚の街で私年来の宿望であるとその道具を買い、雑煮茶わんも五つ

出て、眠ろうとしたらバラさん来。ひさ五時半に戸塚へ手つだい。十時頃まで二階でグーグーねてしまった。

四時すぎてから三人で出て、日比谷へオーケストラの少女を見にゆく。ストコフスキーという者の指揮ぶりを見て

吉祥寺へ行った。角の杉林のところ、右手はすっかり様子がかわっている。