家康 / 坂口安吾
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の戦には乞ひにまかせて取る物もとりあへず駈けつける。金ヶ崎で退却となり、退却の殿りのいのちがけの貧乏籤を木下藤吉郎と二人で
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十五万石へ移封を命ぜられたのである。ところがまだ越前へ移らぬうちに秀吉が死に代つて政務を見るやうになつた家康のは
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へ逃げ帰ることができたのである。さうかと思ふと姉川の戦には乞ひにまかせて取る物もとりあへず駈けつける。金ヶ崎で退却となり
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が、挙兵以来の手腕は水際立つたもので、自分は鎌倉の地を動かず専ら人を手先に戦争をやる、兵隊の失敗、文化人
て一度も京都へ行かないうちに天下の権が京都から鎌倉へ自然に流れてくるやうな巧みな工作を施したものだ。
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飯をくひながら育つた人である。彼の生家は東海道の小豪族で、今川と織田にはさまれ、一本立の自衛ができず、
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は家康を目して天下の副将軍といふやうになつた。小牧山で戦闘の上では秀吉をたたきつけてゐることが評価せられた意味もある
は平然たるものであつた。従つて、彼は秀吉が小牧山の合戦のあとで母を人質によこしたり妹を嫁にくれたりして上洛
との一戦にも断々乎として出陣する、秀吉と小牧山で戦ひ、さうかと思へばアッサリ上洛し拝賀もする。彼の家来の目
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と婚を結ばうとする、いはんや黒田如水などはわざわざ九州から出ばつてきて家康を護衛する、名目は三成の天下の野望を
があり家康には恩義があるから、関ヶ原へ出陣のため九州を立つ時から如水のすすめで裏切りの約束を結んでゐた。この裏切りが
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かうして一度も京都へ行かないうちに天下の権が京都から鎌倉へ自然に流れてくるやうな巧みな工作を施したものだ。
したり、失敗まで利用してゐる。かうして一度も京都へ行かないうちに天下の権が京都から鎌倉へ自然に流れてくるやう
形式を売つて実権を買つたので大義名分があり、京都の方に敵もあつたが味方も多い。藤原一門の対立の如きもの
もつとも頼朝の場合は京都を尊敬するといふ形式を売つて実権を買つたので大義名分があり
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支持に傾くといふのだから家康とても思ひの外であつたらう。福島正則の如きまで禁を承知で家康と婚を結ばうとする、いはんや