旧聞日本橋 17 牢屋の原 / 長谷川時雨
地名一覧
丸の内
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は言うまでもなかろう。岩崎は丸の内一帯の大地主だ、丸の内といえば諸大名の官宅のあった土地だ。
江戸城
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が流行の長い刀をぶっこんでいた時分、明渡された江戸城の守備についていた時、苑内紅葉山に配置してある鹿の置物
佃
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河上の方から出てきた船は、下流の佃の方まで流してゆく。下流の方から出てきた船は竹屋を越え
萩
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かいった呉服屋や、そのわきにあった、おしるこや萩の餅の店のことで、店さきの高いところから、長い暖簾がかけてあっ
両国
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いだから、川開きの時分の賑いは別段だった。夏祭りと両国の花火は夏の年中行事と市民にはなっていたのだろう、あんぽんたんも昼寝
浜町
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「浜町の三河様の邸あとも、くれるといったのだそうだよ。」
人形町
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かかって、土地開きをしたころの夏の人気は、人形町通りから、埋たての中洲へと集っていた。ただもうめちゃくちゃに賑か
浅草
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食ものは簡単だ。お餅か、お団子位だ。浅草の金竜山にしてもあんと、きなこと、ごまのついた餅、
代は五銭の時と十銭の時があった。浅草公園でお馴染だから、大概長井兵助へゆくのだが、お友達に
蔵前
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というので、なんぼなんでも安くってびっくりした。蔵前の長井兵助の家は、店で歯磨きや楊子を売っていて、大きな
両国橋
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大橋と、両国橋の間の中洲には、懲役人が赤い着物を着て、小船にのっ
。そして夕暗といっしょに両方がまた漕ぎよせてくる。両国橋の上下に――