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した時、久闊を叙したのだ。――今、鎌倉が近いので、そこまで行けば、久米長老に敬意を表し、菅忠雄、

シエレイを語つたことがあり、去年、立上秀二を訪ねて兵庫から上京した時、久闊を叙したのだ。――今、鎌倉が近い

。その三年の間は、小田原で二度中戸川に、湯河原へ彼を訪ねて一度、熱海に住んでゐた僕を彼が一度、佐佐木

水守亀之助を編輯顧問として中戸川から紹介された。牛込にゐた佐佐木の西洋館の一室を無理に借りて、編輯室と定め、僕

だが、訪ね合うたのは此の時分で僕も二三度牛込へ行つた。またそのころ真夜中に門口が破れるやうに叩かれるので、火事

から教室でも後ろの方にならんだが、僕は横浜の知合のアメリカ人のところでヴアヰオリンに熱中して学校を一年しくじつた

つてゐた中戸川の小説を読んで、折々感想を送り、ベルリンの柏村へ手紙を書いた。彼はワイマールへ移つて美しい恋人を得た

記してある。或日佐佐木からの電話で、中戸川吉二と新橋の東洋軒にゐるから来ないかと誘はれた。中戸川には短篇を

が多く、折を見ては文芸部へ出かけて佐佐木と銀座を歩いた、ウーロンやライオンで、久米正雄、広津和郎、田中純――

「時事」は銀座の亀屋の横で南鍋町だつた。柏村は兵隊に行くので「中央美術

た頃は夕暮時になるといつも馬海松と伴れ立つて銀座から日本橋へ歩き、グラウスとかリラなどゝいふ酒場で、小林、井伏、

健蔵、佐藤正彰、三好達治――これらの人達と銀座で夜を更し、寺町の寓居へ引あげた。三好達治が入院した

は夕暮時になるといつも馬海松と伴れ立つて銀座から日本橋へ歩き、グラウスとかリラなどゝいふ酒場で、小林、井伏、中村正常

は仲々のメフイストフエレスであつたかのやうな気がする。麹町の下宿にゐた頃は夕暮時になるといつも馬海松と伴れ立つて

明るくなりさうな霞の中に立つてゐた。小林は東京に来ると一つ橋の青山二郎のところから屡々誘つた。隣りが永井

善蔵の訃に遇つた。昭和五年になつて、また東京へ移つてからは馬海松、井伏鱒二、小林秀雄、河上徹太郎達との

弔問に訪ねて呉れ、そのまゝ四五日酔潰れて、共々に東京へ引上げた。僕はうちうちの事件の為に益々桁放れの酒飲

阿佐ヶ谷にゐた時柏村次郎の訃に接した。エルナといふドイツ生れの細君

達と何時でも飲めると考へてゐる。――大森と五反田と小田原のことを誌す余裕がなくなつた。