善光寺 谷中 大阪 千駄木 下谷 上野 浅草

在でごぜえますから、めったに来る事もあるめえが、善光寺へ参詣にでも来ることが有ったら是非寄って下せえまし、田舎の事

行くが好い、何時までも此処にいると面倒だから、谷中のお寺へ行ったら能く兄さんのいう事を聴いて、身体を大事にして

という質店の浄瑠璃が出来ましたものでござります。又大阪の今宮という処に心中があった時に、或狂言作者が巧にこれ

貴方にはお初にお目にかゝりますが、私は千駄木の植木屋九兵衞という者でございまして」

九「あの千駄木へお出でなさると右側に下駄屋があります、それへ附いて広い横町を

邸があるんだなんぞは、後から拵えたものらしい。下谷があるから上野があって、側に仲町がありまして上中下と揃っ

た。此の者は穴釣三次と云って、其の頃下谷では名高い泥坊でござりました。又粂之助は遂に甲州屋へ貰われ

だなんぞは、後から拵えたものらしい。下谷があるから上野があって、側に仲町がありまして上中下と揃って居る。縁

高祖頭巾を被り、庭下駄を履いたなりで家を抜け出し、上野の三橋の側まで来ると、夜明しの茶飯屋が出ていたから

九「まア聞いてくだせえ、私が上野の三橋側の夜明しの茶飯屋のところで、立派な身形の新造が谷中

えゝ、浅草に三筋町と申す所がある。是も縁で、三筋町があるから

えゝ浅草の三筋町――俗に桟町という所に、御維新前まで甲州屋

彼の浅草三筋町の甲州屋の娘お梅が、粂之助の後を慕って

祝の時、私がお供を致しまして、鎮守様から浅草の観音様へ参りましたが、いまだに能く覚えております、往来の

へ貰われまして、甲州屋の跡目を相続いたし、其の後浅草仲町の富田屋という古着商から嫁を貰いましたが、此の嫁も誠