鉄窓の歌 / 木下尚江

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地名一覧

浅間

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烟だに、見てなぐさまん。春霞、浅間の峯は、立ちなかくしぞ。

浅間山

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翌六日朝、汽車にて上田を立つ。浅間山の麓を行く。

浅間山、峯の白雪、まだ深し。春は、碓氷の関や隔つる。

武蔵野

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草枕、露も涙も、あらはなる、寝覚め恥づかし、武蔵野の月。

東京

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を受けて出獄するや、僕は故山を棄てゝそのまゝ東京在住の身となり、空想にのみ走る身は普通選挙と云ふだけでは

監の身となつた。一年半、翌年十二月、東京控訴院の判決を受けて出獄するや、僕は故山を棄てゝそのまゝ

二月五日、東京へ護送さる。控訴の為めなり、夜明け頃より雨降りければ。

九日午時過ぐる頃、東京着、直ちに鍛冶橋監獄に入る。

十月五日、公判始めて開かるゝ日、東京控訴院の監房にて、母の身をのみ思ひ耽りつゝ、