武蔵野 ローマ 谷川岳 東京

では東京都内の賑やかな市街地であるが、当時はまったくの武蔵野。田園と自然林の村落であった。ところが、その村に、山中の自然

すべての道はローマに通じなくとも、里から里へ、いずれは人の居るところへ通じるのが

谷川岳で、又、人が死んだ。いろいろ人の死のニュースの中では、

谷川岳は美しい山だ。私の故郷はあの山の向う側にあるので、その往復

しかし、今回の谷川岳の道標事件は、永遠に犯人は分るまいと思いのほか、まるで筋のよく

ように、次から次へ謎がとけて、その結末も谷川岳の美しい姿にふさわしく、一抹清涼の感をともなって幕を閉じたようである

なカンドコロ、理づめの理の心棒が欠けている。つまり、谷川岳の道標を書かせると、上下が逆さまだというのに気がついて、

、附近に都人士が来り登るような名山がない。もしも谷川岳が彼の附近にあれば、土地の青年団とか世話人とかが、道標を

谷川岳のような人の多く死ぬ山で、人死にを少くする設備が殆ど施されて

私はしばらく帰省しないので、谷川岳の姿にも久しく接していないが、今回の事件であの秀麗な山容を

私は二十の年に東京近郊の村落で小学校の先生をした。代用教員である。そこは今

この街道の最後の店だ。米だのミソだの、東京から背負ってゆく必要のない時であるから、なるべく重い目をしないよう