層雲峡より大雪山へ / 大町桂月
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は北鎮岳、凌雲岳、黒岳、赤岳、白雲岳、熊ヶ岳、など崛起し、南に連りて旭岳孤立す。南に少し離れて忠別
終に後にして、雲の平を南に下れば、熊ヶ岳崛起して、十町四方の火口を控えたり。風を巌陰に避けて
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下って御花畑に逍遥せしに、微雨至る。去らむとすれば霽る。もとの路
だけにては、大雪山の頂上の偉大なることも判らず、御花畑の豊富なることも判らざる也。羽衣滝も壮観なるが、他にその比
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牛岳を窮め、石狩岳を窮め、硫黄岳を窮め、十勝岳を窮めて、北海道の中央に連亙せる高山には足跡到らぬ隈もなし
、その末一段高まりて戸村牛岳となる。その奥右に十勝岳あり、左に石狩岳あり。北は天塩北見界の峻峰群起して我れ
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富士山に登って、山岳の高さを語れ。大雪山に登って、山岳の大さ
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丘を下る。お花畑の連続にて、傾斜も緩也。蝦夷はこよもぎあり。大雪山中ここのみに生ず。白竜胆あり。これもここのみ
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富士山に登って、山岳の高さを語れ。大雪山に登って、山岳の大さを語れ。
大雪山は北海道の中央に磅※して、七、八里四方の地盤を占め頂上の
て、附近に農家散在す。石狩川平原の中を貫き大雪山の数峰面に当る。石狩川は下流に石狩平原を有し、中流に旭川
石狩川は名だたる大河、中流にて神居山脈を貫き、上流にて大雪山の腰を貫く。いずれも貫くに急湍を以てせずして、平流を
二つの丸木橋にて、彼岸に達すべく巌頭に立てば、大雪山の数峰の頂も見えて、川を見上げ、見下す風致も、浮世のものなら
偉観なるが、その鬼神の楼閣と思わるる巌峰は、大雪山の腰なれば、大雪山の有する一大偉観なりといいても可也。
の楼閣と思わるる巌峰は、大雪山の腰なれば、大雪山の有する一大偉観なりといいても可也。
に徹底せむには、その楼閣の上に登りて、大雪山の頂を窮めざるべからず。しかるに塩谷温泉の人々とても、ここより登りたる
留辺志部小学校の校長なるが、幾度も登攀して大雪山を我庭園の如くに思えり。余が大雪山の登攀を企つと聞き、
登攀して大雪山を我庭園の如くに思えり。余が大雪山の登攀を企つと聞き、嘉助氏という豪の者を伴えりとは
、ここに黒岳の一峰の上に立てり。さても大雪山の頂上の広きこと哉。南の凌雲岳、東の赤岳、北の黒岳の主峰
こと、底下界の花に見るべくもあらず。余は大雪山に登りて、先ず頂上の偉大なるに驚き、次ぎに高山植物の豊富なるに
、摺鉢の如くには深く陥らず、大皿の如くにて、大雪山の頂上は南北三里、東西二里もあるべく、その周囲には北鎮岳、
四 大雪山の第三夜
たる頂上をつたいつたいて、最高処に至る。この岳は大雪山の東南端に位して、外側に火口を有す。その火口は十数町
条の煙を噴く。世にも痛快なる山かな。大雪山の西南端に孤立して、円錐形を成し、峰容大雪山の中に異彩を
放つ。眺望も北鎮岳と相伯仲す。ここにては大雪山の頂の大なることを見る能わざるが、南より西へかけての一帯の
塩谷温泉より登るに比ぶれば、遥に平易也。毎年大雪山に登るもの百人内外、忠別川を溯りて松山温泉に一宿し、次の日姿見
されど旭、北鎮、白雲の三岳に登らずんば、大雪山の頂を窮めたりとはいうべからず。羽衣滝も閑却すべからず。もし
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、偃松の中に眠り、大雪山は言うに及ばず、化雲岳を窮め、忠別岳を窮め、戸村牛岳を窮め、石狩岳を窮め、硫黄
りて旭岳孤立す。南に少し離れて忠別岳あり、化雲岳あり、その末一段高まりて戸村牛岳となる。その奥右に十勝岳あり、
ここに一頓して忠別岳に連り、その先に化雲岳の臥し、またその先に戸村牛岳起つ。戸村牛岳の左に石狩岳樹
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岳を窮め、忠別岳を窮め、戸村牛岳を窮め、石狩岳を窮め、硫黄岳を窮め、十勝岳を窮めて、北海道の中央に連亙
戸村牛岳となる。その奥右に十勝岳あり、左に石狩岳あり。北は天塩北見界の峻峰群起して我れと高さを競わん
が七千六十五尺、凌雲岳が七千三十二尺、赤岳が六千八百五十七尺、石狩岳が六千五百七十三尺、黒岳が六千五百四十九尺、忠別岳が六千四百七十七尺、化雲岳が六千三百四十九
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岳を窮め、戸村牛岳を窮め、石狩岳を窮め、硫黄岳を窮め、十勝岳を窮めて、北海道の中央に連亙せる高山には足跡
。戸村牛岳の左に石狩岳樹を帯び、その右に硫黄岳煙を噴く。眼を西に転ずれば、旭岳と北鎮岳とが近く相
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までの神秘的光景は、耶馬渓になく、昇仙峡になく、妙義山になく、金剛山になし。天下無双也。層雲峡を窮めたる者にして、始め
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眠り、大雪山は言うに及ばず、化雲岳を窮め、忠別岳を窮め、戸村牛岳を窮め、石狩岳を窮め、硫黄岳を窮め、十勝
、南に連りて旭岳孤立す。南に少し離れて忠別岳あり、化雲岳あり、その末一段高まりて戸村牛岳となる。その奥右
て、一面の御花畑也。大雪山ここに一頓して忠別岳に連り、その先に化雲岳の臥し、またその先に戸村牛岳
が六千八百五十七尺、石狩岳が六千五百七十三尺、黒岳が六千五百四十九尺、忠別岳が六千四百七十七尺、化雲岳が六千三百四十九尺也。
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ずこの頃相知りたる北竜村の西島清太氏も驚き、わざわざ札幌に出でて、卜者に見てもらいしに、安全なりとの報を得たる
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なること、天下に比なく、群峰攅って天を刺し、旭川の市街を圧す。最高峰は海抜七千五百五十八尺、ただに北海道の十国島に冠
て我れと高さを競わんとす。気澄まば、旭川も見ゆべく、北海道の東部に雄視せる阿寒岳も見ゆべく、西部
塩谷氏には氷砂糖を分ちて、一行二分す。旭川よりの四人は残り、層雲峡よりの五人は下れり。
、松山温泉に投ず。忠別峡中の一軒屋也。ここより旭川までは、一日の行程也。幾度も忠別川を徒渉せざるべからざるが
忠別川を徒渉せざるべからざるが、ともかくも道路あり。旭川まで歩かずとも、美瑛駅に至れば、汽車の便ある也。松山温泉より旭岳に
『北海タイムス』に、行方不明となれりと伝えられたり。旭川の有志、明日は捜索隊を出さむと騒げり。出張の途次、余を
の政利も、その隊に加わらむとせり。余無事に旭川に戻りて、甥は愁眉を開き、有志も安心せり。然るに余の郷里
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大雪山は北海道の中央に磅※して、七、八里四方の地盤を占め頂上の偉大
、旭川の市街を圧す。最高峰は海抜七千五百五十八尺、ただに北海道の十国島に冠たるのみならず、九州になく、四国になく、中国
岳を窮め、硫黄岳を窮め、十勝岳を窮めて、北海道の中央に連亙せる高山には足跡到らぬ隈もなし。今一人と求め
あり。大雪山の腰を貫く処、即ち層雲峡也。神居古潭は北海道の勝地として世に知られたるが、深さの非凡なる外には
競わんとす。気澄まば、旭川も見ゆべく、北海道の東部に雄視せる阿寒岳も見ゆべく、西部に雄視せる羊蹄山も
、打電して東京の家族に問い合わす。家族も驚きて、北海道の知人に打電せしが、家族は余の平生の登山ぶりを知りかつ余
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、ただに北海道の十国島に冠たるのみならず、九州になく、四国になく、中国になく、近畿になく、奥羽になし。信濃
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の十国島に冠たるのみならず、九州になく、四国になく、中国になく、近畿になく、奥羽になし。信濃を中心とする
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は、耶馬渓になく、昇仙峡になく、妙義山になく、金剛山になし。天下無双也。層雲峡を窮めたる者にして、始めて巌峰の
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層雲峡より大雪山へ
を貫く処に神居古潭あり。大雪山の腰を貫く処、即ち層雲峡也。神居古潭は北海道の勝地として世に知られたるが、深さの
、深さの非凡なる外には格別の風致もなし。層雲峡はいまだ世に知られざるが、天下の絶勝也。石狩川ここにておよそ五
にて始めて小渓流となれり。塩谷温泉は五里の層雲峡の中央にあり。塩谷温泉までは細径ありて、右岸に通ず。塩谷温泉より
層雲峡は石狩川の有する一大偉観なるが、その鬼神の楼閣と思わるる巌峰は
ば、頂上は遠からざる也。四面の眺望も開けたり。層雲峡の楼閣脚底に落ちて、留辺志部平原も見ゆ。偃松いつ
、一行二分す。旭川よりの四人は残り、層雲峡よりの五人は下れり。
滝も壮観なるが、他にその比なしとせず。層雲峡の絶景に比すべくもあらず。塩谷温泉の連中は、旭岳と羽衣滝
は、旭岳と羽衣滝とを閑却したるが、その代り層雲峡と北鎮岳とを窮めたり。この方が旭岳と羽衣滝とを窮む
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岳、熊ヶ岳、など崛起し、南に連りて旭岳孤立す。南に少し離れて忠別岳あり、化雲岳あり、その末一段
右に硫黄岳煙を噴く。眼を西に転ずれば、旭岳と北鎮岳とが近く相対峙す。在来の書物には旭岳よりも北
北鎮岳とが近く相対峙す。在来の書物には旭岳よりも北鎮岳を高しとせるが、距離は旭岳が遠しと思わるるに
は旭岳よりも北鎮岳を高しとせるが、距離は旭岳が遠しと思わるるに、我が目には北鎮岳よりも高く見ゆ。
て、余の見る所の誤っておらざるを知れり。旭岳は七千五百五十八尺、北鎮岳は七千四百十尺、旭岳の方が十五丈も高き也
知れり。旭岳は七千五百五十八尺、北鎮岳は七千四百十尺、旭岳の方が十五丈も高き也。ついでに附近の諸岳の高さを記さ
午食し更に南に下れば、大雪山一頓しかけて、旭岳を起す。二峰となりて、東なるは低く、西なるは高し。雪田を
とも、美瑛駅に至れば、汽車の便ある也。松山温泉より旭岳に登るには、人の踏み付けたる跡あるのみにて、道路なく、大部分は渓水
一宿し、次の日姿見の池の畔に野宿し、その次の日旭岳に登るだけにて、引返して松山温泉に再宿するなりと、嘉助氏いえり。それ
絶景に比すべくもあらず。塩谷温泉の連中は、旭岳と羽衣滝とを閑却したるが、その代り層雲峡と北鎮岳とを窮め
その代り層雲峡と北鎮岳とを窮めたり。この方が旭岳と羽衣滝とを窮むる者よりは、要領を得たりというべし。
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。その小箱に至るまでの神秘的光景は、耶馬渓になく、昇仙峡になく、妙義山になく、金剛山になし。天下無双也。層雲峡を窮めたる者
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ば、旭川も見ゆべく、北海道の東部に雄視せる阿寒岳も見ゆべく、西部に雄視せる羊蹄山も見ゆべく、日本海も見
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大雪山の頂上の広きこと哉。南の凌雲岳、東の赤岳、北の黒岳の主峰など、ほんの少しばかり突起するだけにて、見渡す限り波状を
べく、その周囲には北鎮岳、凌雲岳、黒岳、赤岳、白雲岳、熊ヶ岳、など崛起し、南に連りて旭岳孤立す
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を得たりというべし。されど旭、北鎮、白雲の三岳に登らずんば、大雪山の頂を窮めたりとはいうべからず。羽衣滝
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り。十九夜の月出ず。火炎高く昇れるが、火炎の中に数十条の赤線直上し、その末火花となりて、半天に四散し、下界の煙火などには見
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郷里に存す。これを見て大に驚き、打電して東京の家族に問い合わす。家族も驚きて、北海道の知人に打電せしが、