白河の七日 / 大町桂月
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さきの清水が常磐清水(玉花泉)、こゝの平地が錦の岡(濯錦岡)、こゝの松山が鏡の山(明鏡山)、亭の
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一方に百町歩の田を得たり。更に龍田の紅葉、嵐山の櫻を移植し、松を植ゑ、共樂亭を築きて、其の名の
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花月莊は白河町の東端、人家續きの處にあれど、一たび莊に入れば、光景全く
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貫く。川の彼方、即ち北には、山骨を露出せる羅漢山長く横はり、山の下には鐵車折々來り又去る。十數町の
。汽笛わざ/\我に挨拶するかとさへ思はる。羅漢山と相對して、南に搦山横はる。麓は樹木茂れるが、其の
、遠山は淡く、雲煙浮動して景致を添ふ。羅漢山の上より日出で、月も出づ。庭の一方には櫻樹數十章相
も見え、那須山も、旭嶽も、八溝山も、羅漢山も、搦山もすべて見ゆ。而も本堂は思ひの外偉大也。寺を滿願
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祠を建つるの擧あるを知りぬ。義公、烈公が水戸にて通ずる如く、樂翁公は白河にて通ず。樂翁公は江戸時代の
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、こゝの平地が錦の岡(濯錦岡)、こゝの松山が鏡の山(明鏡山)、亭の下の右手が眞萩浦(萬
はれたる山を右にし、やがて湖を後ろにし、松山をめぐりて、行けば、櫻の竝木の盡くる處、巨石立ち、南湖
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撞く。斯く遊人に撞かせて錢を取らざるは、京都奈良あたりでは見られざる所也。本堂は絶頂に在り。而して四方の眺望
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みな撞く。斯く遊人に撞かせて錢を取らざるは、京都奈良あたりでは見られざる所也。本堂は絶頂に在り。而して四方の
の庭に見たり。白河の地、山水秀麗、奧羽の京都とも稱すべきか。櫻山一帶の地、白河中の別世界にて、會津の
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箱の蓋を叩き、異樣の聲を發しながら賣り歩く。東京にては見慣れたれど、このあたりには珍らしと見えて、小兒も