銚子 琉球 江戸 本所 豊後水道 八丁堀 水戸 神田

惣平次が、銚子を取り上げて、満たした。

、豊後水道を上ったり下ったり、時には遠く朝鮮、琉球まで押し渡ったりする。これは、名は貿易だが、体のいい官許の海賊

「おいらも、琉球へ行ってみてえな。ぶらっと見物して来るんだ。」

「琉球の、古い昔の聖人の息が、この竜の手にかかっておりますん

と、大分これでも二の足を踏みましたが、またしばらく江戸を明けるでな、思いきって、出かけて来ましたわい。おう、おう燃え

番所」を預かっているおやじ、惣平次夫婦は、若いころ江戸へ出て来たが、九州豊後の国、笹の関港の生れである

その海賊船隊の小頭格だ。からだが明くと、休養かたがた江戸見物に呼ばれて来て、何カ月もぶらぶらしている。そうかと思う

今度は、わりに長く江戸にとどまっていて、神田筋違御門ぎわの修理太夫の下屋敷から、こうし

面白い土地のように思われるかもしれんが、なに、江戸に勝るところはござらぬよ。」

、土のにおいに噎せんで、春のあし音は、江戸のどこにでもあった。

本所の南、五本松の浄巌寺に、庄太郎の遺骸を埋めて、今は陰影と

いう役の木っ葉武士なのだ。しじゅう船に乗って、豊後水道を上ったり下ったり、時には遠く朝鮮、琉球まで押し渡ったりする。これは

「御免なさい。あっしは、八丁堀の者ですが――。」

「八丁堀のお方が、何しにお見えなすった。」

水戸様の石揚場なのである。

この、水戸様の石揚場で、「お石場番所」を預かっているおやじ、惣平次

水戸様お石場番所の番人の倅で、瓦職の庄太郎というのが、仕事先

今度は、わりに長く江戸にとどまっていて、神田筋違御門ぎわの修理太夫の下屋敷から、こうして三日に上げず