早耳三次捕物聞書 03 浮世芝居女看板 / 林不忘
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行ったが、なんでも風の便りでは、このごろは江戸にいるらしいとのことだから、どうかして娘を探しだしてこの金を
にあちこち聞き合わせたのち、この人相書を作って、自分で江戸へ出て来たのだった。
月ほどのあいだ心当りを探ってみると、それらしい娘が江戸にいて、何を商売にしているものか、渡り者みたいに落ちぶれて次
甲府の家を出てから諸国を流浪して歩いて、江戸でもあちこちこのかんざし一つを質におき廻って来たことなどぴったりと話
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たこつで黄金に見えるんだよ。あたしはこの術を切支丹屋敷の南蛮人に聞いたんでね。道具がちっとも揃ってないから、いくらかちかち急い
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甲府の者ではありません、父も母もあって本所のほうに住んでおります。第一、このかんざしを質におきますのは
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四谷の菱屋横町に、安政のころ豆店という棟割長屋の一廓があった。
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この男は、甲府の町のある家主で、三月ほど前、自分の店に十年も
と質をおいてまわっていることがわかった。そこで甲府の家主が、片っ端から江戸じゅうの質屋を歩いてみると、寄ったところ
平打ちの金かんざしだったので、番頭と主人が右左から甲府の大家の話を伝えると、女はきょとんとした顔になって、
下さいとはいって来たのを見ると、これこそ去年甲府の家主のはなしに聞いた黒子の女だったから、小僧は奥へすっ飛ん
質におきますのは、今日がはじめてでございます。その甲府のお話は、お人違いでございましょう。」
「いいえ。私は甲府の者ではありません、父も母もあって本所のほうに住ん
て、小僧は草履を宙に飛ばして、馬喰町の相模屋から甲府の家主を呼んで来た。
間この女を死んだお婆さんの娘に仕立てれば、甲府の家主が持って来ているという二百両は、そっくりこっちの手へ
人間がまたとあろうか。ことに話によれば、あの甲府の家主も女を直には知らないのである。これはちょっとの間
それだけ持たして女を送り出したのだったが――この甲府の大家の置いて行った小判というのが、巧妙なにせ金だった
、家主は飛び立つほど喜んで、もとよりすこしも疑わなかった。甲府の母が死んだと聞いて、娘は涙さえ見せたくらいである。
吹っ込まれていた女は、母親と喧嘩して甲府の家を出てから諸国を流浪して歩いて、江戸でもあちこちこの
ところが、そもそも甲府の家主と名乗る男が兼久へその話を持って来たということを
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身の上を開かしたりした。それによると、女は、日本橋辺の老舗の娘で、商売に失敗して両親が借金を残して死ん
それによると女は、日本橋のさる老舗の娘などと言ったのは嘘の皮で、じつはこう
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ている。その寄った質屋のあとを辿ると、どうやら品川からこっちへ来て、もうそろそろこのへんへ現われるころだというのだ。