関西 名古屋 江南 大阪 堀川 堂ヶ島 京都 東京 京橋

ぬけて春のおもしろ、の方が好さそうな訳だ。関西の大富豪で茶道好きだった人が、死ぬ間際に数万金で一茶器を手

ある。昔と今とは違うが、今だって信州と名古屋とか、東京と北京とかの間でこの手で謀られたなら、慾

駒の詩の、「言う莫かれ衲子の籃に底無しと、江南の骨董を盛り取って帰る」などという句を引いて講釈されると、

を引いて講釈されると、そうかとも思われる。江南には銅器が多いからである。しかし骨董は果して古銅から来た語だろうか

金八が或時大阪へ下った。その途中深草を通ると、道に一軒の古道具屋があっ

惹かれながら、振返っては見つつも思い捨てて買わずに大阪へと下った。いくら好い物でも商売にならぬものを買わなかったところ

二百年近く古い書に見えている談である。京都は堀川に金八という聞えた道具屋があった。この金八が若い時の事で、

のは秀吉であった。奥州武士の伊達政宗が罪を堂ヶ島に待つ間にさえ茶事を学んだほど、茶事は行われたのである。

、そして釣鉤へ引掛けるなどという者も出て来る。京都出来のものを朝鮮へ埋めて置いて、掘出させた顔で、チャンと

これは二百年近く古い書に見えている談である。京都は堀川に金八という聞えた道具屋があった。この金八が若い時の

今とは違うが、今だって信州と名古屋とか、東京と北京とかの間でこの手で謀られたなら、慾気満※

させて置いて、捷径のまわり道をして同じその鐙を京橋の他の店へ埋めて置いて金八に掘出させたのだ。心さえ

宜かった。ところが、それから道の程を経て、京橋辺の道具屋に行くと、偶然といおうか天の引合せといおうか、たしか