建仁寺 島原 大阪 千葉 福島 東京 上野

如し。香あるはいと嬉し。まだ新しくて青き光失せぬ建仁寺籬折りまはしたる小さき坪の中に咲き出でたる、あるはまたよろづ黒みわたり

西山昌札の門弟となり、連歌を仕習ふ。むかしは島原にて聞くを悦びし時鳥も今は聞かぬ初音に五文字をたくむなど、人

を親類に預け、有り金を持つて代々の住所を立退き、大阪の福島に坊主行義の世帯して北に見渡す野山の気色に自ら足れりと

まで俗ならで寂びたる花なり。異邦には色紅なる千葉のものもありときく。さる珍しきものならぬも、異邦のは我邦

に預け、有り金を持つて代々の住所を立退き、大阪の福島に坊主行義の世帯して北に見渡す野山の気色に自ら足れりとしける

東京にはまるめろの樹少し、北の方の国々には多きやうなり。我が

しやが、鳶尾草は同じ類なり。相模、上野あたりにて見かくる事多し。射干にも似、菖蒲にも似たる葉

古き歌にいへるあやめはこれならずとかや。今上野あたりの野沢などに多く咲くものは何なるべきや。物の名の古